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2009年3月14日 (土)

楽器の状態

・オーケストラの演奏会が終わり舞台袖に戻ってチェロを弾くと、開演前より明らかに音が分厚く、よく鳴るようになっていて驚くことがある。ぐぎぐぎ弾くからか、あるいは周囲の大音量に楽器が振動するからか。
・僕の楽器のテールピースにはアジャスターがついていないので、調弦はペグ(糸巻き)でする。だから弦は常に上に引っ張られていて、駒の弦と接触している面も同じ方向に引っ張られる。たとえばそれで1ミリくらい上に動いてしまった駒の面を元に戻すとずいぶん楽器のテンションが上がるような気がする。
・酷使した弓をしばらく使わないでおくと、またぱりっと張りが戻るような気がする。

普段感じるこんなことを父に話した。「楽器の物理学」で扱っていることは、もっとおおざっぱなことらしい。楽器は本当に不思議だ。
2月に弦とエンドピンを変更し、僕の楽器は大幅に変わった。なのにそれがこのところとても普通になってしまった気がする。新しい状態にすっかり慣れたのか、それとも変更した当初の状態が失われてしまったのか、戸惑っている。

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