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2009年5月 4日 (月)

「ガレー船徒刑囚の回想」

ジャン・マルテーユ著「ガレー船徒刑囚の回想」を読んだ。演奏旅行に持っていく本を探していてたまたま見つけたこの本もおもしろかった。

事実は小説より奇なり、といわれる通り、実際起こったことを簡潔に綴った文章は強い。生々しい記述もあるけど、ぐいぐいひきつけられる。
そして様々な交渉の場面は出色だと思う。法律や原理原則が第一ではなく、いかに自分たちに有利にできるか、実にしたたかに立ち回る。交渉の場面の描写を読むと、日本人はずいぶんお人好しなんだと思う。僕だってもう少しずるくなっていいと思った。

もちろん関係ないはずだが、マルテーユがガレー船に囚われていた1700年頃は、J.S.バッハと同時代だ。
バッハやモーツァルト、ベートーヴェンなどの大作曲家が生きていた時代は、現代のように便利なものは何もなく、その分本書の描写にあるように、人間と人間が生身で強くぶつかり合い、感情が激しく豊かで、それがきっと音楽にも反映されていたのではないか、と思った。

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