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2009年9月 3日 (木)

「ロストロポーヴィチ伝」

「ロストロポーヴィチ伝」にはすぐ役に立つことがいっぱい書いてある。

例えば暗譜について、
「ロストロポーヴィチは記憶には視覚、聴覚、触覚による記憶があるが、なにより重要なのは音楽による記憶だと言っていた。音楽が確実に記憶されていれば、ステージでたとえ指使いや弓使いを忘れても、その場で工夫して弾くことができる。ロストロポーヴィチ自身はチェロ・パートを練習する前に、かならずスコアをすべて頭に入れた。そして最後にチェロ・パートをピアノ(音の出し方がチェロとまったく違う楽器)で弾いて、完全に覚えたかどうかチェックした。」

またロストロポーヴィチもリヒテルも、楽器を演奏する時に最大限の力で弾かない、という意味のことが書いてある。
本書に録音時のエピソードがあるヴァーツラフ・ターリヒ指揮チェコ・フィルとのドヴォルザークの協奏曲のCDを手に入れて聴いた。録音の状態は悪いが演奏は素晴らしい。きっとどこの関節も締まっていない、ゆるい状態で弾いている音だと思う。
ベルリン・フィルにいたウォルフガング・ベッチャーさんが桐朋でレッスンした時、ロストロポーヴィチの右腕の脱力について言ったことの意味がようやくわかったような気がする。

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