野村監督
旅の仕事がある時、どんな本を持っていくか頭を悩ませる。夢中で読める本がある時はその旅も楽しくなる。(以前はカメラだった。行く先々の風景や状況を想像し、どのカメラとどのレンズ、というのを始終考えていた。)
福岡に持っていったのは村上春樹さんの新作「1Q84」の下巻と雑誌「Number」9月17日号。「1Q84」は入り込んでしまいそうで演奏会の前にはあまり読めず、「Number」をめくっていたら野村克也監督のインタヴューが載っていておもしろかった。
『人間というものは人の評価で生きてるんですよ。「監督やらせて下さい」って手を挙げても誰もやらせてくれない。この年になってユニフォームを着られるなんて、こんな幸せな男は世の中にいませんよ。じゃあ、なぜ出来るか?自分の能力、仕事で勝負するんです。それができなければゴマすって生きていくしかない。「自信のない奴はゴマすりまくれ。なんでも徹底的にやれ!」と私は選手たちに言ってます。今の日本は偉い人のレベルが下がってるから、ゴマすりが効くんですよ』