「ピアノ・ノート」
自分が必要とする本をみつけて読める時はとても幸せだ。でも、そういう本は時間を探しては読むのですぐ終わってしまい残念な気持ちもする。
チャールズ・ローゼン著「ピアノ・ノート」もあっという間に読み終わってしまった。舞台で演奏をした経験のある人だったら誰でも共感するところがある本ではないだろうか。もちろんまったく興味をもてない人もいると思う。何箇所もおもしろいところがあったのだけれど、例えば
『マスタークラスでは有名な(あるいは悪名の高い)音楽家を招いて、複数の学生に他の学生や、ときには物好きな外部者の前で演奏させ、公開レッスンをする。・・・ マスタークラスとはいったいだれを教える場なのか - 演奏している学生か、それとも聴いている人たちか?たいていの場合、教育されるのは聴き手側で、演奏者は生贄の役割を演じる。
最良の教授法とは学生といっしょに練習すること、つまりどう練習したらいいか弾いてみせ、そのうえで学生がそのパッセージを正しく弾けるようになるまで見守ってやることだ。』
また何日間か旅の仕事があるのだけれど、その前に読み終わってしまった。次の本を探さなくては。
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