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2009年10月22日 (木)

何回目かの「わが祖国」

初めて「わが祖国」を弾いたのは2004年春、新日フィルの演奏会だった。
あの頃本当に忙しかった。翌日新日はスペインツアーに出発する。早朝新宿に向かう京王線の車中で僕は貧血になり、砂嵐を起こしたテレビの画面のような視界の中どうにか成田エクスプレスに乗り換えたのだった。
去年のサイトウキネンで「わが祖国」を弾いた時はひどい風邪をひいていた。今年都響で弾いた時は最初の音を半音間違えてしまい、あまりの馬鹿さ加減に本当にしょげてしまった。

「わが祖国」を演奏するたびに何か起きるので用心していたけれど、昨日の九州交響楽団の演奏会はあっという間に終わってしまった。チェコの音楽には独特の情感があり、指揮のエリシュカさんはそれをとても愛しているのだと思う。
1曲目ヴィシェフラートの冒頭は何度弾いても霊感に満ちていて素晴らしいし、モルダウは言うに及ばず、シャールカ、ボヘミアの森と続いて、5曲目のターボルで本当に大きなヤマ場が来てかなり消耗してしまうのだけれど、でももう一度気持ちをふるい起こして終曲を弾く。
オーケストラでしか体験できない音楽があると思う。「わが祖国」にはその醍醐味があふれている。

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