東京の街
これまで東京で自転車に乗るときはいつも多摩川や荒川のサイクリングコースを走っていた。それはそれでちょっとストイックでいいのだけれど、基本的には平坦な道だし、それほど変化もなく少し乾いた感じがする時もある。
都心を走ってみたらものすごくおもしろかった。僕は車を運転しないから普段の移動は電車を使う。なんとなく東京の地理をわかっているつもりでも、それは基本的にはいつも駅を起点とした大きくはない蜘蛛の巣状のものだ。自転車で移動してみてはじめて、蜘蛛の巣と蜘蛛の巣が思いもよらないところでつながっていたり、蜘蛛の巣同士が意外と近かったりすることに気付く。駅という点が線となり、面となり、面と面がつながり、さらに東京は坂が多いから立体になる。これには時々感動する。
自転車はたとえゆっくり走っていても、地面に接しているというよりは飛んでいる気がする。そして坂の上り下りにつれて視点が大きく動き、東京の街のおもしろさが倍加する。
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