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2010年4月18日 (日)

ブルネロのドヴォルザーク

4月17日、サントリーホールでの東京交響楽団の定期演奏会のソリストはマリオ・ブルネロ。シューマンやハイドンの協奏曲は聴いたけれど、彼のドヴォルザークを演奏会で聴くのは初めてだったかもしれない。

かなり後方の2階席まで、ブルネロのアタックの効いたあつい音はよく届いた。体が柔らかいから強いアタックでもかたい音にならない。間近で聴いたらすごい音だっただろう。いつも強い音色感と美しいヴィブラートだった。
強拍の最初の音を長く弾くあの弾き方はオーケストラをバックにするとちょうど良い感じだった(バッハの時はちょっとやりすぎと思ってしまう)。C線(4番線)のハイポジションを多用するのもいつものとおりだった。第1楽章の第2主題はしばらくD線(2番線)!で弾いていたなぁ。歌う時の弓の使い方とは対照的に、極端に遅い弓もとても効果的だった。

先日のムーティの仕事の時に、ムーティとブルネロの歌い方には共通点があるような気がしていた。ブルネロのチェロは本当によく歌う。シエナでドヴォルザークのレッスンを受けたとき、終楽章の終わり近く高いシの音から下がってくる箇所で、「ここはドヴォルザークの好きだった人が亡くなる場所なのに、どうしてそんな(淡泊な)弾き方をするのか」と言って、素晴らしい音で弾いてくれた。感動的なレッスンだった。

ショックなのはレッスンを受けた当時のブルネロの年齢に僕がなっていることだ。「少年老い易く 学成り難し」出るのはため息ばかり。

アンコールの1曲目、レーガーの2番の組曲も素晴らしかった。楽譜を手に入れよう。

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