年をとることも
今回の仙台フィルのロビーコンサート、ヴァイオリンのお二人と一緒に室内楽を弾くのは本当に久しぶりだった。小川さんとは、おそらく10年以上前にピアノトリオを何度も、小池さんとはその昔沖縄のムーンビーチでミュージックキャンプがあった時「フィレンツェの思い出」を弾いて以来だと思う。20代の、しかも前半だった。
指揮の広上さんに初めてお会いしたのは、ムーンビーチのキャンプがなくなった後、一度だけ室内楽と指揮を併せた講習会が開かれた宮古島でだった。
その時教えてもらった数々の珍体験(オーケストラの演奏会中に起こる信じられないような出来事)は今でも覚えている。
次に広上さんに会ったのはイタリアのシエナ。今日の演奏会にはあの97年の夏にシエナにいた人間が、僕を含めて、少なくとも3人いた。
今年40歳になる僕は、おののきながらなすすべもなく、誕生日に向かってひきずられている。30歳というのは責任も自覚もある立派な大人だと昔思っていた。その年齢はとっくに過ぎ去り、相変わらず中味は子供のまま、おそろしいことにあと数ヶ月で40歳になるのだ。
けれど、こうして久しぶりに誰かに会って、すばらしい時間を過ごすこともできるのだから、そんなにこわがらなくてもよいのかもしれない・・・。
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