« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »

2010年8月

2010年8月31日 (火)

オーケストラリハーサル

サイトウキネンのB、Cプログラムともに下野さんが指揮をする。加えてその前に小澤さんがチャイコフスキーの弦楽セレナーデの最初の楽章を振ることになり、そのリハーサルが始まった。
16型より少し大きい編成、つまりかなり大きな編成の弦楽合奏は、なんだかすごい音がした。これがサイトウキネンの音なのかもしれない。短いリハーサルの最中、小澤さんは指揮をするのが本当に楽しそうだった。

半分を過ぎると

サロメの本番が始まってからは、その1日ないし2日の休みの間に別のプログラムのリハーサルや本番が入っていて、その都度少し切り替えが必要だったのだけれど、今日からはオーケストラのプログラムのみ。毎日順番に弾いていけばよくなった。

長期の仕事や旅行は日程の半分までは長く感じられ、半分を過ぎるとあっという間に終わる。松本で29泊するうち、あと10泊を残すのみとなった。(下の画像はよく通った松本駅近くのタリーズコーヒーの看板)

Saitokinen_012

駅前のスペインバル、去年はその扉に豚がかかっていて可愛かったのだけれど、今年はいませんね、と言ったら早速かけてくれた。

Saitokinen_010

2010年8月29日 (日)

素敵な笑顔

今日はマンさんとスミルノフさんが指揮した演奏会。終演後小さなパーティがあり、おもいがけずマンさんの思い出話を聞くことができた。素晴らしい記憶力と音楽、そして素敵な笑顔。

サロメの初日の批評が新聞に載った。こういうのを酷評というのか、書かれるだろうとは思っていた。その後何もしなかった訳ではなく、昨日の本番は初日とは違ったと思う。
サロメは明日が最終日で、明後日からはオーケストラのリハーサルが始まる。何人かの人は帰り、そして新しい人が来る。

Saitokinen_046

2010年8月27日 (金)

マンさんの弓、新しくても

今回のジュピター、90歳のロバート・マンさんが振る予定が、体力的な面を考慮してジュリアードカルテットで一緒に弾いていたジョエル・スミルノフさんの指揮となった。
我々弦楽器の弓づかいはマンさんが決めたものを使っていて、これがかなりおもしろい。同じパターンの時に同じ弓が来ないことが度々ある。もちろん、音楽は合理性を追求するものではないから毎回違っていていいのだけれど、ぼんやりしているとすぐ間違えてしまう。

Saitokinen_006

リハーサルの合間にアメリカ在住の楽器製作者松田さんの、最新作のチェロを弾かせてもらった。新作とは思えない反応の早さに加え、音質も音量もかなりのもので驚いた。
今、古くて名前があって状態のいい楽器は現実のものとは思えない値段がするから、いい音のする新しい楽器を知ってうれしかった。

2010年8月26日 (木)

重大な発表

先日少し時間があったので一時帰京。東京の暑さがホットカーペットで全身をくるまれるような暑さだとすると、松本のはフライパンで頭を殴られるような暑さだ。でも夜は涼しい。

Saitokinen_011

今日のサイトウキネンはスミルノフさんの指揮でジュピターのリハーサル。楽しかった。
その後重大な発表が。http://www.saito-kinen.com/j/news/detail.php?view=171 まさかとは思っていたけれど、言葉がない。

日没の前後1時間だけ犀川で釣りをした。音楽はどこまでも人間のものだが、時々魚の都合の世界に行ってもいい。

2010年8月25日 (水)

写真のこと(続き)

サイトウキネンの分厚いプログラムには出演者全員のプロフィール写真が載っている。
その写真が興味深い。おそらくメイクまで付けてスタジオで撮ったもの、スナップ写真から切り取られたようなもの、どうやら数十年前に撮られたらしいもの、最近撮られたもの、下を向いているもの上を向いているもの横を向いているもの正面を向いているもの、笑っているものにらんでいるもの、・・・。

僕が撮った写真を何人かの人がこの分厚いプログラムの中で使ってくれている。
一番新しいのは去年松本で撮ったヴィオラの柳瀬省太君の写真。おそらく20年近い付き合いなのに、カメラのファインダーを覗いた時、これまで知らなかった彼の素晴らしい面に気づいて感動してしまった。何かまっすぐなもの、と言えばよいのか。この写真をとても気に入っている。

Saitokinen_042_2

2010年8月24日 (火)

写真のこと

新聞を読んでいたら森山大道著「路上スナップのススメ」という新刊の広告が目に入って、すぐ本屋に行った。掲載されている沢山の写真には普段目にするようなものしか写っていないのに、まるで違った世界に見える。森山さんの言葉が象徴的だ;
「ほとんどの人は日常しか撮っていないでしょう。つまり、基本的に異界に入り込んでいない。でも、街はいたるところが異界だからさ。街をスナップするってことは、その異界を撮るっていうことなんだよ」
まさに彼の写真はそうだ。これが森山さんのマジックなのだろう。

写真の雑誌なんて久しく買っていなかったのだけれど、「日本カメラ」9月号も思わず。梅佳代さんの写真とインタビューも載っていておもしろい。

森山さんや梅さんの写真を見て、もちろん道具の使いこなしはあるにしても、自分の外の世界をどう見るのかどう感じるのか、きっとそこが分かれ目なのだろうと思う。音楽もそこか。どのように感じられるのか、どのように思い描けるのか。(続く)

0824_020

2010年8月23日 (月)

ベートーヴェン・プログラム

今日はベートーヴェン・プログラムの本番。オーケストラは楽しい、と感じられる演奏会だった。
指揮の若い山田和樹君はよくやったと思う。でもいったんオーケストラが動き始めると、その動きはやはり強い。サイトウキネンらしくなってきた。

2010年8月22日 (日)

「私の履歴書」、初日

日経新聞の連載「私の履歴書」は月替わりで各界のトップの文章が毎日掲載され、月始めはいつもどんな人だろうと思って読み始める。たとえばずいぶん前、ミヤコ蝶々さんの月は抜群におもしろかった。でも誰かが自慢話を始めるととたんにつまらなくなって読むのをやめてしまう。

今月は元ヤクルト、西武監督の広岡達郎さん。おもしろい。今日は西武の監督に就任して優勝したところまで。文章の最後に
「肝心なことは文書化すべし」
確かにそうだ。

松本に来てもう10泊した。ずいぶんいろんな仕事をした気がするけれど、今日がオペラの初日、初めての本番。

Saitokinen_043

2010年8月20日 (金)

広い舞台で

今日サロメは休み。
午後からベートーヴェンの交響曲のリハーサル。今年はピットも広いし弾くところもたくさんあるから、いつものオペラよりはるかにのびのびとはしているけれど、やはり広い舞台でシンフォニーを弾くのは気持ちいい。
夜はハーモニーホールでロバート・マンさん、渡辺實和子さん、店村眞積さん、原田禎夫さんの室内楽を聴いた。今年チェロの禎夫さんは残念なことにオーケストラで弾かないので、今晩が松本で聴く唯一の機会だった。松本にいて禎夫さんの音を聴かない訳にはいかない。

0824_011

2010年8月19日 (木)

サロメを弾くこと

サロメを弾くことは難しく楽しい。
どうして難しいのか。理由の一つは重要なモチーフのほとんどが休符で始まる、つまり拍の頭で音が出ないことだと思う。それに加えて音の動きがしばしばタイで拍や小節線をまたぐことも。つまり技術的な問題よりもまずソルフェージュの問題で、こんなに苦手なのかと思い知らされた。

技術的な困難は山ほどある。
ハイポジションは日常茶飯事だし、半音階や弾きにくい分散和音も随所に出てくるし(ポッパーの練習曲よりためになるかもしれない)、容赦のない音程の跳躍も多い。何よりそれらを早いテンポで弾かなくてはならない。
でもサロメを弾いていれば技術的にまったく衰えず、思い切り歌える旋律も多い。

今日の公開ゲネプロですべての稽古は終わり。もっと官能的な色合いが出たらなぁ。

2010年8月18日 (水)

一年ぶりの犀川

今日は待望の休み。一年ぶりに犀川のいつもの場所に釣りに出かけた。

チェロを弾くのは今でものめり込むくらい楽しいし、美術館に行くのも楽しいけれど、このところずっと屋内で遊んでいたから、広々と開けたところに出るのは久しぶりだった。川の音、鳥や虫の音を聞きながら、魚の気配を探して大きめのルアーをぶんぶん投げるだけで楽しい。それに今年は、小さいながらもニジマスが釣れた。
もちろん噂に聞くでっかいのではなくて、いつもの小さいサイズではある。でもこの一匹が出るか出ないかは天と地ほどの差だ。

不思議なのは以前よく釣れたウグイの姿がまったくないこと。釣れるのはいつも手の届きそうな浅場で、奥の深くて流れのある場所では何も反応がないこと。僕には探りきれていないらしい。

松本も暑く、10時を過ぎたら太陽の熱と水面からの照り返しに挟まれて退散した。ニュースによると犀川に兵庫(豊岡かな?)からコウノトリが飛来したそうだ。
また釣りに行けたらなぁ。

0824_008

2010年8月17日 (火)

通し稽古

松本でのサロメは、作曲者自身による縮小編成版。それでも決して小さくはない編成なので、オーケストラピットの中はぎちぎちに狭いだろうと思っていた。

015
実際は、いつも使わないステージ直下の部分(掘り込み、というそう)までピットを広げたり、弦楽器は対向配置でチェロが下手側に縦に並び、弓が隣にぶつかることはほとんどないし、指揮者の指先まで見えるし、コントラバスの近くだし、大きな音の楽器はどれも遠くにあるし、こんな居心地のいいピットはあまりない。

016

時々字幕を見ると、それにしてもすごい話だと思う。まさに血のしたたるような、荒唐無稽とも言えなくないけれど。この戯曲を書いたワイルドも、精緻なオペラに仕立てたシュトラウスも、大変な才能だったと思う。
今日から通し稽古。

2010年8月14日 (土)

座り稽古

小澤さんの指揮で始まらないサイトウキネンは不思議な感じだが、代わりにサロメを振るオメール・メイア・ヴェルバーは28歳、たいしたものだ。しかも下野さんが副指揮として控えている。ヴェルバーが歌とオーケストラのバランスを聴きに客席に行くときは、下野さんが振る、という豪華さ。

サロメの稽古は今日からピットに入り、歌手も加わって、演技のない座り稽古。歌が入ると、テンポも落ち着き、がぜんやりやすくなった。
我々も易しい仕事ではないが、あの早いテンポで音程のとりにくい音符に早口言葉のような歌詞を乗せて、しかも分厚いオーケストラを突き抜けていく声量で歌うのは大変なことだと思う。早速すばらしい声が聞けた。

2010年8月13日 (金)

松本到着

電車が松本駅に到着するとあの「まつもとー、まつもとー」というアナウンスが聞こえて、あぁ着いた、と思う。降り立った瞬間、草の匂いといえばいいのか土の匂いといえばいいのか、空気の匂いがしてうれしかった。このところずっと東京のコンクリートに囲まれた熱気の中にいたものなぁ。

0824_002

今日のサロメは歌なしでオーケストラのみの音出し。全般に早いテンポで驚いた。このテンポだと弾けないところがたくさんある。
新日フィルで弾いた時一緒だった二人に、「何も覚えていないんだけど」と言うと彼らも「全く覚えていない」と言うし、「どういうことなんだろう?」と言うと「そういうことなんだろう」という答えだった。そういうことか。さぁもう一度新鮮な気持ちで。

2010年8月11日 (水)

言葉と音楽

オペラを弾くと、言葉と音楽の密接な関係に気付く。この時西洋音楽が遠いものに感じられ、母語でオペラができる人たちがうらやましい。
サロメの、ワイルドの原作(もちろん日本語で)を一通り読んでからスコアを見ると、僕のはなはだいい加減なドイツ語の知識でも時々意味がとれる。

望みのものを何でも与えるからというヘロデ王の願いでサロメは踊り、踊った後で預言者ヨハナーンの首がほしいと言う。ヘロデ王はそれだけはだめだ、と様々な宝を代わりに差しだそうとするがサロメはすべて拒否する。このやりとりはオペラの大きな山場だ。

319_001

画像はついに望みをかなえたサロメがヨハナーンに口づけをする箇所。
左端の小節からヴァイオリンがド・ド・ド・ミと3回続けて弾くモチーフは、それまでサロメがヨハナーンの首を要求する歌詞を乗せて何度も決然とした声で歌ったもの。今度はそれに乗せて「あなたに口づけをする」と歌う。ずっと暗い和音だったのが、右端の小節で「kussen」(口づけ)と歌う時に急に明るく柔らかい和音になる。劇的だ。

こうした言葉とモチーフと和声の実に巧みな絡ませ方を知ると、シュトラウスは尋常ではない人間とあらためて思う。

2010年8月 9日 (月)

毛替えを2本

弓を2本毛替えしてもらった。
オーケストラの仕事で酷使している弓は3ヶ月ぶり、ソロで使う弓はほぼ7ヶ月(!)ぶり。相当毛がへたっていたようで、弓はしっとり強くなった。毛替えをしたり、弦を新しくしたりして楽器のコンディションがよくなるのはうれしい。頑張ったことへの褒美のようだ。

重野さんの息子さんが大きな楽器の修理にかかりきりだった。表板の修理で無数に貼ったパッチをみせてもらう。画像は表板の裏側。百枚以上?大きく縦に割れた部分の補強をするために絆創膏のように木を貼っていく。薄い木を貼るのかと思ったら、分厚いブロックを表板に密着するように削って調整した後、薄くして接着するそうだ。それを百回以上か、うーん。
楽器職人の仕事には憧れるが、気の短い僕にはこの作業は無理だと思った。

0809_003

2010年8月 8日 (日)

少しずつ

どこにも出かけず家にひきこもってサロメの譜読み。ようやく一通り音を出した。
今まではすぐに楽器を手にしていたけれど、今回は何日か譜面を見てから。どうやらこのやり方がずっと理にかなっているらしい。大切ないくつかのモチーフ、歌と同じ旋律を弾いて支える部分、あいの手の部分、効果音の部分、だいぶわかってきた。技術的に一番難しいところは終わりの方にある(でも多分客席には聞こえない・・・)。これからさらい始めた方がいい。ドイツの歌劇場のオーケストラではオーディションで弾かせるそうだ。ここを過ぎたら♯が7つ付く調性になった時、シの音も半音上げるのを忘れなければ大丈夫。

0808_002

オスカー・ワイルドの原作は読んでいるはずなのに、これもまったく覚えていなかった。あったはずの岩波文庫もなく、もう一度買い求めて読んだ。覚えていない、というのは当時何も感じなかったということだろう。今はおもしろい。ビアズレーの挿絵もすごい。挿絵もついてこのおもしろさで360円+消費税という値段は大変なことだと思う。
ドーヴァー版のスコアの表紙はそのビアズレーの「最高潮」をずいぶん派手に色づけして使っている。

0808_001

原作を読んでちょっとさらった後CDを聴きながらスコアを見たら、目から鱗が落ちた。サロメが歌う時、預言者ヨカナーンが歌う時、ヘロデが歌う時、ユダヤ人が歌う時、等々明確にモチーフが割り振られている。その点ではとてもシンプルに書かれている曲だ。急に楽しくなってきた。

新日フィルで弾いた時のことを少し思い出した。
4日間くらいあったリハーサルで、指揮のアルミンクはずっと細かいかみ合わせの練習ばかりして、全体がほとんど見通せなかったこと。1日の休みを挟んで2回の本番があり、その1日の休みは京都に行って、フランス音楽アカデミーでクリスチャン・イヴァルディに室内楽のレッスンを受けていたこと。あの頃、本当に忙しくてスコアを開けてゆっくり勉強するゆとりはなかったし、まして原作をなんて考えられなかったのだと思う。

2010年8月 6日 (金)

「奈良の古寺と仏像」展

今日は三井記念美術館の「奈良の古寺と仏像」展へ。
飛鳥、奈良、平安、鎌倉、室町時代の仏像に間近で接することができて言葉がなかった。後世に名前を残さなかった仏師たちの素晴らしい仕事に心打たれる。800年あるいは1200年以上前にこんな感覚があり、しかもそれが残っていることは奇跡のようだ。

そのあと少し銀座を歩いた。こんなディスプレイを発見。

0806_003

帰宅してからまたサロメのスコアを開けた。まず弦楽器と歌の関係をできるだけ聴いてみる。僕たち弦楽器もかなり大変だが、早いテンポで声量も必要とされる歌手も大変だろう。もし小澤さんだったら、この複雑なスコアも暗譜するのだろうか・・・。

2010年8月 5日 (木)

謎解き

都響のライブラリからサロメのスコアを借りてざっと目は通していたのだけれど、その後パート譜を眺めても相変わらずらちが明かないのでスコアを買うことにした。神戸楽譜に問い合わせたら幸い在庫があり、今日届いた。早速開いて謎解きを始めている。こんな曲を書いたシュトラウスはまったく普通の人ではない。人間の能力を振り切っていたと思う。

0805_002

以前弾いたのに全く覚えていないのは、オペラ全体の中で自分の立ち位置を把握せずただ目の前の音符を弾いていたからかもしれない、ということに思い至った。

2010年8月 4日 (水)

暑い一日

今日はまずトッパンホールへ。12時15分開演の演奏会、来てくださる方々は暑いさなかで大変だと思う。日中楽器を持って出歩くと、ケースはすぐ熱くなる。でも舞台の上は寒いくらいだ。新鮮でとても楽しい演奏会だった。

001_2

終演後すぐに移動。全国の公共ホールの担当者を対象としたプレゼンテーションでカサドの無伴奏やショパンのチェロ・ソナタの3、4楽章を弾いた。
ピアノは高橋多佳子さん。高橋さんの素晴らしいピアノでショパンを弾けるのはうれしかった。なるほどこうするんだ、と感じるところがたくさんあった。最近弾く機会が多かった数々のピアノ協奏曲について、ピアニストの立場からはどう見えているのか、いろいろ話も聞けた。(高橋さんのブログはこちら http://yaplog.jp/takaland/
10年近く前にお世話になった人に再会できたり、もちろん初めての人にも何人も話をすることができて、あわただしい一日だったけれど楽しかった。

帰宅してからぼんやりした頭でサロメを少し勉強する。かつて2度弾いたとは思えないくらいきれいさっぱり忘れていて、CDを聴きながらパート譜を見ていても何度も落ちてしまう。

2010年8月 2日 (月)

「欲望のエデュケーション」

雑誌「図書」の連載、グラフィックデザインの原研哉さんによる「欲望のエデュケーション」がいつも興味深い。7月号は「持たないという豊かさ」というタイトルだった。一部引用させて頂きます;

「ものにはそのひとつひとつに生産の過程があり、マーケティングのプロセスがある。石油や鉄鉱石のような資源の採掘に始まる遠大なものづくりの端緒に遡って、ものは計画され、修正され、実施されて世にかたちをなしてくる。さらに広告やプロモーションが流通の後押しを受けて、それらは人々の暮らしのそれぞれの場所にたどり着く。そこにどれほどのエネルギーが消費されることだろう。その大半が、なくてもいいような、雑駁とした物品であるとしたらどうだろうか。資源も、創造も、輸送も、電波も、チラシも、コマーシャルも、それらの大半が、暮らしに濁りを与えるだけの結果しかもたらしていないとするならば、これほど虚しいことはない。」

そうなのだな。ものがたくさん売れれば景気は良くなるかもしれないけれど、少なくとも今の日本はものであふれかえっている。

一昨日つくったパガニーニの伴奏譜を今日音を出してみたら、苦労して書いたクラリネットの読み換え部分は今ひとつはまらない感じだった。あの楽器の空気感のある音色だから和声の補強ができるようだ。チェロで弾くとなんだか変。
ヴァイオリンの成田君は素晴らしい。この世代には郷古君、聞いたことはないけれど三浦君、皆10代後半で立派な演奏家のようだ。あの頃このくらい弾けたらきっと世界は違って見えるだろう。

2010年8月 1日 (日)

ブリジストン美術館

今日は明るいうちにさらってからブリジストン美術館へ。
目当てのヘンリー・ムーアは彫刻の展示が少なかったけれど、カンディンスキーの「2本の線」やジャコメッティが素晴らしかった。時間切れでゆっくり見られなかった古代エジプト美術はただならぬ感じで、もう一度足を運びたいと思った。

004

夜7時のニュースで小澤さんのことが報道された。15キロやせたとのこと、でもお元気そうで少し安心した。
今日からこつこつサロメの勉強開始。

« 2010年7月 | トップページ | 2010年9月 »