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2010年8月 8日 (日)

少しずつ

どこにも出かけず家にひきこもってサロメの譜読み。ようやく一通り音を出した。
今まではすぐに楽器を手にしていたけれど、今回は何日か譜面を見てから。どうやらこのやり方がずっと理にかなっているらしい。大切ないくつかのモチーフ、歌と同じ旋律を弾いて支える部分、あいの手の部分、効果音の部分、だいぶわかってきた。技術的に一番難しいところは終わりの方にある(でも多分客席には聞こえない・・・)。これからさらい始めた方がいい。ドイツの歌劇場のオーケストラではオーディションで弾かせるそうだ。ここを過ぎたら♯が7つ付く調性になった時、シの音も半音上げるのを忘れなければ大丈夫。

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オスカー・ワイルドの原作は読んでいるはずなのに、これもまったく覚えていなかった。あったはずの岩波文庫もなく、もう一度買い求めて読んだ。覚えていない、というのは当時何も感じなかったということだろう。今はおもしろい。ビアズレーの挿絵もすごい。挿絵もついてこのおもしろさで360円+消費税という値段は大変なことだと思う。
ドーヴァー版のスコアの表紙はそのビアズレーの「最高潮」をずいぶん派手に色づけして使っている。

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原作を読んでちょっとさらった後CDを聴きながらスコアを見たら、目から鱗が落ちた。サロメが歌う時、預言者ヨカナーンが歌う時、ヘロデが歌う時、ユダヤ人が歌う時、等々明確にモチーフが割り振られている。その点ではとてもシンプルに書かれている曲だ。急に楽しくなってきた。

新日フィルで弾いた時のことを少し思い出した。
4日間くらいあったリハーサルで、指揮のアルミンクはずっと細かいかみ合わせの練習ばかりして、全体がほとんど見通せなかったこと。1日の休みを挟んで2回の本番があり、その1日の休みは京都に行って、フランス音楽アカデミーでクリスチャン・イヴァルディに室内楽のレッスンを受けていたこと。あの頃、本当に忙しくてスコアを開けてゆっくり勉強するゆとりはなかったし、まして原作をなんて考えられなかったのだと思う。

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