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2010年9月

2010年9月30日 (木)

うまく言えないのだけれど

今日の都響の演奏会、うまく言えないのだけれど、良かった。いいところがあった。アレクサンドル・ドミトリエフさんの音楽だろうか。
ぐぎぐぎ強く弾けばいい、っていうものじゃなくて・・・、うまく言えない。

ソリストは急遽横山幸雄さんに変更になった。前日に言われてチャイコフスキーの協奏曲をあれだけ弾けるなんて。

2010年9月28日 (火)

静かな集中力

昨日から始まった都響のリハーサルはいつもとちょっと違う感じだ。
ロシア人の指揮者でプロコフィエフだから目一杯弾かされるかと思っていたら、普段の6割くらい。指揮のアレクサンドル・ドミトリエフさんがあまり弾かせないのだ。すごく勢いのある演奏にはならないかもしれないが、常に静かな集中力があっておもしろい。初めて弾く7番の交響曲はなんだか映画音楽のよう。

自分のデジタルカメラにゴミが入って思い出したことがある。世の中がフィルムからデジタルに移行し始めた頃、何かの演奏会の舞台袖でカメラマンがアシスタントと二人で必死になってセンサーのゴミをブロアで吹き飛ばそうとしていた光景だ。当時の一眼レフには自動でセンサーを掃除してくれる装置なんか付いていなかったし、画像にゴミがついていては商売にならない。

雑誌サラサーテの小さな連載の写真を撮るのに、デジタルカメラを全部修理に出してしまったから、古いライカでどうにかできないか思案中。

2010年9月26日 (日)

「ミックマック」

持っている小さなデジタルカメラ、2台ともセンサーにゴミがついてしまい、修理に出した。2週間くらいはかかるらしい、やれやれ・・・。

せっかく写真が楽しくなっているので、古いコンパクトカメラ(リコーのGR1)にポジフィルムを入れた。
6年前の長い演奏旅行に持っていったら最初に訪れたバルセロナで早速シャッターが動かなくなったこのカメラは、修理をしても相変わらずシャッターが怪しい。時々動かなかったりするシャッターと24枚(!)撮りのフィルムという組み合わせはなかなか緊張感があっていいかもしれない。

映画「ミックマック」(http://www.micmacs.jp)を観たら、カメラを修理に出してくさくさしていた気持ちは忘れてしまった。

2010年9月25日 (土)

高い空

午前中の新幹線で帰京。一週間ぶりの東京はすっかり空気が入れ換わり高い空になっていた。ようやく秋になった。

西宮での仕事中、ホテルは梅田にとった。予約する時に承知していたことなのだけれど、カタカナのロの字型のフロアの内側の部屋に入ると、窓から見えるのは上も下も右も左も別の部屋の同じ形の窓とグレーの壁ばかり、空も地面も見えない。絶望的な気持ちがして、すぐ外の見える部屋に変えてもらった。その分値段は上がるが心の自由のためには必要だったのだと思うことにする。

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窓からは大きなクレーン2基と大阪の街が見える。光の加減で刻々と表情を変えるクレーンを撮るのが日課だった。

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大阪で何泊もするのは初めてで、東京とまったく違うテンポと生命感がいつも新鮮だった。
エスカレーターの右側に立つのはどうも慣れないが(チェロを置きにくい)、大阪の人たちが足早に歩く感じ、人なつこく率直な雰囲気、派手な服、お好み焼き屋のソースの匂い、若い女性が一人で吉野家に入っても平気な感じ、・・・。

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大阪で読んだのは内田樹さんの「街場のメディア論」。おもしろい。
4月から読んでいる「失われた時を求めて」は全13冊中12冊目まで来ているのになかなか進まない。旅行中にはなぜだかはかどらず、一番集中できるのは山手線に乗っている10分とか15分の時間のようだ。8月9月にあまり読めなかったのはそのせいか。

旅行中に残念だったのは、買ったばかりの小さいデジタルカメラのセンサーにゴミがついてしまったこと。画面にいつもうすぼんやりと何かいて具合が悪い。帰宅して高い東京の空を撮ろうと前からあるカメラを出したらそちらも同じ症状だった。なんとまぁ。

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2010年9月23日 (木)

兵庫県立芸術文化センター

兵庫県立芸術文化センター(Hyogo Performing Arts Center)は阪急の西宮北口駅の南口(少々ややこしい言い方だ)を出て徒歩数分のところにある。

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立派なホールは、音も申し分ないと思うし、

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なにより演奏する側として舞台裏が広いのはありがたい。

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ここのオーケストラのステージマネージャーは生田修一君。
先日都響のリハーサルを恰幅のいい濃い感じの人が聴いていた。知らない人がいるなぁ、と思っていたら、その知らない人がにこにこ近づいてきて「生田です」と挨拶するのでびっくりした。小学生か中学生のころ名古屋の中島先生のところで同じ時期にチェロを習っていた生田君だった。小さい頃を知っている人と20数年ぶりに再会し、しかも仕事を一緒にできるのはうれしい。

HPACオーケストラの演奏会一日目、もっと経験のあるオーケストラだったらこうならないのに、と感じることは時々あるけれど、でも1曲目のワーグナーが始まった時のほとばしるような音は素晴らしいと思った。

2010年9月21日 (火)

HPAC

兵庫芸術文化センター管弦楽団(HPAC Orchestra)はオーケストラ奏者の養成機関と言っていいと思う。世界中から若者が集まってオーケストラの経験を積みながら、オーケストラのオーディションに合格することを目指す。ただしHPACにいられるのは3年間まで。大きな演奏会の時は要所要所にオーケストラ経験のあるプレーヤーが入る。

今回は宮本文昭さんの指揮でブラームスの1番など。練習の2日目が終わって少し音がまとまってきたと思う。昼休みに宮本さんがオーボエの子のレッスンをしていて、それがとてもおもしろかった。ブラームスの1番はオーボエが非常に大きな役割を担う、そのパートを宮本さんがどのようにとらえて吹いていたのか、垣間見えるようだった。
でもHPACのメンバーは若いし外国からも多数来ているから、彼が傑出した演奏家だったことを知る人は少ないかもしれない。

欧米のオーケストラに入るのはきっと昔から難しいことだったと思う。今日本のオーケストラに入ることも容易ではない。様々な国籍の人たちと弾けるのは楽しいのだけれど、これから彼らがくぐり抜けていかなくてはならない選別を考える時、現実は厳しいものだと思う。

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2010年9月19日 (日)

演奏会の予定を

演奏会の予定を更新しました。ひたすらオーケストラの仕事です。

http://ichirocello.cocolog-nifty.com/blog/ensoukai.html

来週は兵庫へ。

2010年9月14日 (火)

映画「トイレット」、古いライカ

今、少しの休み。映画「トイレット」を観にいった。(http://www.cinemacafe.net/official/toilet-movie
全編にわたってベートーヴェンのワルトシュタインが実に効果的に使ってあっておもしろい。エアギターにも使われている。もたいまさこさんのほとんど台詞のない演技も秀逸だった。
(帰宅してからシフの弾くワルトシュタインを聴きなおした。本当にいい曲だ。こんな曲が1人で弾けるピアニストがうらやましい)

「トイレット」の後、銀座のシャネルで今日まで開かれていたマルティーヌ・フランクの写真展へ。

写真展とは直接関係ないけれど、昨日フィルムのカメラを出した。古いバルナックのライカは、フィルムを入れる作法を忘れてしまったのではないかと思うほど久しぶりだった。全て手動。露出計もついていないし、ピントを合わせる距離計と構図を決めるファインダーが別になっている。つまりおそろしく旧式だ。でも撮れる写真に不自由さを感じたことはない。50ミリレンズをつけて持ち出したら、そのちょっと狭い画角がとても新鮮だった。

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2010年9月11日 (土)

偶然 その2

都響のリハーサルが終わった後、上野のヨドバシカメラで各種新製品を眺めて文化会館に戻ったら、楽屋口に燕尾服を着た外国人が何人かいた。それ自体は別に珍しいことではないのだが、中に見知った顔があった。すらりとした長身に金髪。
10年以上前、3回目に行ったシエナで僕は住むところがなくなって、チェロのたまり場となったアパートに転がりこんだ。その長身はなぜだかそこで1週間くらい同室だったコスティアというロシア人のヴィオリストだった。彼はフィレンツェの中央駅経由でシエナに来たのだけれど、中央駅でひったくりにあい、自分のシャツが破れるくらいの抵抗をして鞄を取り戻した、と言っていたことを思い出した。あの頃キジアナ音楽院のヴィオラはユーリ・バシュメットが教えていた。
東京文化会館は今ロイヤルオペラの来日公演があり、幕間の休憩だったらしい。彼は「プリンシパル(首席)をしている」と言っていたからたいしたものだ。

思いもよらないところで思いもよらない人に会う、ということが僕には時々ある。宝くじだったら3億円当たるくらいの稀な確率だと思うのだけれど。
(去年11月9日の日記「偶然」をご覧ください http://ichirocello.cocolog-nifty.com/blog/2009/11/post-8a54.html

2010年9月10日 (金)

日常へ

9月9日サイトウキネン最終日のブラームス、いい流れの演奏だったと思う。終演後帰京。
今日は朝から都響のリハーサル。展覧会の絵やルスランとリュドミラなど、昨日も熱演だったが今日もぐぎぐぎ弾いた。

8月17日以降の日記に画像を加えました。http://ichirocello.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/index.html

2010年9月 9日 (木)

松本の空

ホテルの部屋から見る松本の空は刻々と変化して見あきることがない。
今年、釣りと上高地に行った以外は見事に寝坊助で早朝の空を見ることはほとんどなかったけれど、夕方の空の移り変わりは劇的で、いろいろなことが手につかないほどだった。

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2010年9月 8日 (水)

Cプログラム1日目

Cプログラム1日目。
20年近く前、学生だった僕は松本での第1回のサイトウキネンを聴きに来た。その時のプログラムはチャイコフスキーの弦楽セレナーデとブラームスの1番、オペラはジェシー・ノーマンが歌うエディプス王だった。
あの時まさかこの舞台に立つことになるとは思いもよらなかった。

2010年9月 7日 (火)

上高地へ

今日の休みは上高地へ。毎年行こうと思いながら、一昨年はひどい風邪をひき、去年は前日にたいして飲めないくせに飲んで沈没して果たせなかった。
台風の影響か天気が心配だったけれど、河童橋から明神池までぐるっと歩いた。久しぶりの上高地はやはり素晴らしく、体につかえていたものがおりていくようだった。

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帰りの電車は線路の枕木が白煙をあげて燃えていて、小規模な消火活動の間停車した。

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長かった松本もあと2日。終わると翌日から都響のリハーサルが始まる。

2010年9月 5日 (日)

Bプログラム1日目

Bプログラムの1日目。僕の出番は小澤さんの振った弦楽セレナーデの数分のみ。短かったけれど、小澤さんの指揮で弾けてよかった。
今回下野さんの感じていたプレッシャーは大変なものだったと思う。ノヴェンバー・ステップスと幻想交響曲は客席で聴いた。いい演奏でほっとした。

2010年9月 2日 (木)

ブラームス、写真、新連載

今日からブラームスの1番のリハーサルが始まった。今年は落ち着かない感じの松本だったけれど、ようやくという気がする。指揮の下野さんを心から応援したい。

何年か前、都響で趙静がショスタコーヴィチの協奏曲を弾いた時に舞台袖で撮った写真を昨日やっと渡すことができた。
ラボテイクで丁寧にプリントしてもらったその白黒写真を久しぶりに見て、いいなと思った。1本で36枚しか撮れないフィルムを使って露出を決めファインダーを覗いてピントを合わせて撮った写真は、ときどきすごくぴったりくるものがある。
デジタルカメラは革命的に便利だけれど、よくても80パーセントくらいにしか近づけないような気がする。それでも最近は液晶モニターばかりで、すっかりファインダーを覗かなくなってしまった。

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今日発売の雑誌「サラサーテ」36号に「チェリストの眼」という小さな新連載が載りました。音楽は耳で聴くものだけれど、「眼」というタイトルです。

2010年9月 1日 (水)

誕生日

今日は小澤さんの誕生日。
チャイコフスキーの弦楽セレナーデが始まったら2小節目の後半からハ長調でハッピーバースデーを弾くように、という伝言がリハーサルの前に回った。実際に弾いてひとしきり盛り上がった後、小澤さんが、松本は音楽もホールも人も食べ物もいいけれど、ただ一つ良くないことがある、それは誕生日がこの期間中にあることだ、と言ってまた盛り上がった。

夜はハーモニーホールで室内楽の演奏会。久しぶりに趙静のチェロを聴いた。

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