とても自由だった
宮崎空港で出発を待つあいだ着陸する飛行機を見ていた。滑走路にもうすく火山灰が積もっている、この状況はいつまで続くのだろう。
昨日の「ます」はとても自由だった。一昨年初めて弾いた時はどうにも居場所がなくて弾き辛かった。普段チェロは低音を受け持っているのに、「ます」にはコントラバスが入るからチェロは内声に行く。本来セカンドヴァイオリンやヴィオラの職域だ。物事の決定権を持つのではなく、旋律とバスの間で立ち回って色や動きを決めるその働きが今回少しわかったような気もする。
楽しかったなぁ。
一昨日深夜にギル・シャハムの弾くバッハが放映されて興味深く聴いた。なるほどと思うことがたくさんあった。
少し前に放映されたワディム・レーピンのヴァイオリンと共通することがある。二人とも弓をかなり張ること(ギル・シャハムは弓が反対側にそるくらい張っていた。我々が通常使うタイプの弓を強く張っているのか、あるいはバロック・ボウを模した弓なのか)と正確でまっすぐな弓使いだ。弓は張るけれど圧力はあまりかけていないように見受けた。ウト・ウギの弓使いもまっすぐだったことを思い出す。
シャハムもレーピンも年をとった。レーピンは別人のようだった。
木曜日のJTチェロアンサンブルで12人が順繰りに旋律を弾き継いだドヴォルザークの「森の静けさ」、全部を弾いたことはなかったけれど、心に迫るドヴォルザークの旋律の美しさにやっと気付いた。都城に楽譜を持って行って読んだ。いつか弾いてみたい。
今日の産経新聞に綾小路きみまろさんの記事が載った。その一部を引用させていただきます。
『お客さんをうまく乗せられなくても、会場のせいにしたり、スタッフのせいにしない。‘重い’(笑いにくい)客を乗せる力がないんだ、と反省します。人生はぜんぶ自分のせい。人のせいにするのは芸人の逃げ』
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