考える時間が
最近チェロの音が開き過ぎてしまい、どうしたものかと思っている。ヤーガーのスペシャルが強くて4本の弦のバランスが狂ったのか(今の音は魅力的、でもミディアムの自由な感じも懐かしい)、下2本をスチールにしてみようか・・・。
去年試してやめてしまったウルフエリミネーターは付けている。今はこの方が音がまとまるようだ。(10月20日http://ichirocello.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-19a2.html、10月23日http://ichirocello.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-8742.htmlの日記をご覧ください)
ピアノは時間がある時はできるだけ、よちよちとではあるけれど、さらうようにしている。
よく聴いているのはベートーヴェンの、有名な月光の一つ後、作品28のピアノ・ソナタ。ずいぶん前に買ったバックハウスの全集には、なにしろ32曲も入っているから、5曲しかないチェロ・ソナタからみると無尽蔵のように思える。バックハウスの演奏は、一つ一つの和音の声部間のバランスが素晴らしくて音の純度が高く、フレーズの動きや行き先、テンションのかかり方などが手に取るようにわかる。今までどうしてこの魅力に気付かなかったのだろう。
僕としてはめずらしく続いた忙しい日程も過ぎ、少し考えごとをする時間を持てるようになった。
4月の小平の演奏会、プログラムを出してしまった後でけっこう大変だということに気付いた。演奏会全体を見渡して弾けるような態勢をつくっておかないと無理かもしれない。ここは頑張りどころだ。ようやくブリテンのソナタを準備する時間ができた。
5月には名古屋の宗次ホールで弾く。今回はバッハの1番の組曲とカサドの組曲、という無伴奏の定番でプログラムを組んだ。時間的にもう一曲弾けるはずなのでそれを考えている時に、リンドベルイの「パルティア」という曲を見つけた。リンドベルイは以前「ストローク」を弾いた。この2001年に作曲された「パルティア」はもっと規模が大きく、さらに難しそうだ。舞台に上げられたらおもしろそうだけれど、はたして。
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