毎日新鮮なのは実は
今日からブルックナーの2番のリハーサルが始まった。
家にオイゲン・ヨッフム指揮ドレスデン・シュターツカペレのCDがあって久しぶりに聴いたら、演奏は文句なしに素晴らしいのだけれど、調性が違うのかと思うほどピッチが高くてびっくりした。僕のいい加減な推測ではテープの録音か再生か編集の時のどこかの回転がずれていたのだと思う。終楽章では明らかに別テイクをつないでいる箇所もある。
デジタルになって回転ムラの問題からは開放されたし、編集なんて格段に便利になったのだろう。だって昔はテープを本当に切り貼りしていたはずだから。今や僕でもエディロールで録音したものをパソコンで編集できる。
それで、何年か前に弾いたブルックナーの2番はというと、幸いチェロの主題で始まる冒頭はおぼえていた。ハ短調だ。第2主題も思い出した。でも第2楽章はまるきり忘れていた。
チェロを弾くのは何年たっても毎日新鮮で楽しい。でもそれは実はもしかしてすでに経験しているはずのことを丁寧に忘れているから、いつも初めてのように新鮮なのではあるまいか・・・。
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