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2011年6月15日 (水)

できるだけ音を減らさないように

明日の九響定期、シベリウスの2番の前にチャイコフスキーのピアノ協奏曲がある。ソリストはヴァディム・ホロディンコ、去年の仙台のコンクールの優勝者だ。
その時の本選の伴奏は仙台フィルで、僕も弾いていたから、彼の演奏は2度目。コンクールの他の参加者が硬めの音色でアピールの強い演奏をしていたのに対して、ホロディンコは夢を見るような感じでラフマニノフの2番を弾いていたのが印象的だった。

今日のチャイコフスキーはおおらかでよかった。
この曲の第2楽章に、チェロがミュートを付けて8小節の旋律を弾くところがある。臨時記号がいっぱい付いて倍音が出にくい上のミュートだ。ミュートの音色で、しかも音をできるだけ減らさないようにするために軽いBECHミュートを持ってきた。ただ、このミュートはテールピース側に小さな金属柱があり、これが雑音の原因になって困っていた。
今日チェロの宮田さんに、その金属は取れるよ、と教えてもらい、アクロスのスタッフにお願いして取ってもらった。さて、ミュートが軽くなって明日は少しでも音が伸びるかもしれない。

帰京したらすぐ都響のリハーサル(リストのファウスト交響曲)が始まる。僕の持っている録音はムーティ指揮のフィラデルフィア管弦楽団で、あつい音のする素晴らしい演奏だ。でもちょっと長い曲だなぁ。

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