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2011年6月12日 (日)

もし古くていい楽器を

今日の東響の演奏会、本来ならミューザ川崎で行われるはずが、会場が変更されて昭和音大のテアトロ・ジーリオ・ショウワだった。

演奏する側にとって、演奏会場の舞台袖は大切だ。ミューザ川崎の広大な舞台袖は最も快適なものの一つだと思う。舞台は言うまでもない。
それがあの地震で使えなくなった。写真を見ると大量の瓦礫が客席を覆い、あのきれいなコンサートホールとはとても思えない。天井か吊りものが落ちたそうだ。何が原因か、どうしてそうなったのかはともかく、奇跡的に幸運だったのは、その時誰もホールの中にいなかったことだ。オルガニストが練習をしていたそうだが、たまたま休憩していたらしい。もちろんオルガンも壊れた。

当初半年休館との報道がされたけれど、来年いっぱい使えないそうだ。東響は本拠地が2年近く使えないのだから影響はとても大きいと思う。都響の7月の演奏会もミューザからジーリオに変更された。
それにしても、厚木から新百合ヶ丘駅前にキャンパスを移した昭和音大の経営判断はすごいと思う。これから子供が減っていくのだから私立の学校には工夫が求められる。

帰宅して見たN響アワーはイッサーリスのソロでウォルトンの協奏曲。
なんと上3本の弦はオイドクサだった。もし古くていい楽器を持てたらオイドクサを張ってみたい、という夢はあるけれど、この人は本当にそうしている。よほど奏法がきちんとしていないと弾けないセッティングのはずだ。テレビで見てもやはり抜群の弾け具合だった。僕もさらいたくなった。

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