新しいカメラ
芸術の秋、食欲の秋、煩悩の秋、物欲の秋。物欲が爆発して新しいカメラを買った。
仕事の時も必ずフィルムカメラを持っていた情熱は失せてしまったけれど、いつも持ち歩けて機敏に撮れるiPodは僕のカメラ観を変えた。旧式な僕にはやはりズームは無い方がいいし、楽器や衣装があっても苦にならない軽さ小ささは大切だ。
フィルムカメラをいつも持ち歩いていた頃は何ミリのレンズなのか、毎日考えていた。28ミリで現実を誇張して捉えるのか、35ミリでゆったり捉えるのか、50ミリで緊張感をもって切り取るのか、そんなことばかり考えていた。
最近また考えるようになり、今はどうしても50ミリで見たい、と思う。
とにかく小さくて標準レンズが使えて、となるとペンタックスQだ。ズームのついた小さなカメラは手放し、Qがやってきた。前評判通り電池はすぐ減るけれど、小さな躯体に小さなボタンやダイヤルがいっぱい付いて、使い勝手はとてもいい。
ぶらぶら歩くには最高の季節になった。