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2011年12月26日 (月)

今年最後の

東京文化会館は一番好きな演奏会場だ。でも先日インバルの指揮した都響の演奏会を客席で聴いて、また一昨日、昨日と第九を弾いて、このホールでいいオーケストラの音を出すことは決して易しくないと感じた。
僕にとってサントリーホールは難しい会場だけれど、今日はその響きが有難かった。今までオーケストラ全体の音がよく聴けていなかったのだろうか。

第九の難しいのは、演奏が手垢にまみれたルーティンワークに実になりやすいことだと思う。それは演奏者の発想の貧困であり、企画の貧困であるかもしれない。本来第九は決して容易に演奏することのできない曲だと思う。

今日の第九は、何度も弾いてきた第九が、初めて弾く曲に感じられる時があった。今年最後の都響の演奏会が今日の第九でよかった。

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