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2012年1月21日 (土)

とうとう

とうとうコダックが破産法の適用を申請した。http://www.cnn.co.jp/business/30005336.html
僕としてはとにかくトライX(古典的な白黒フィルム)が作り続けられることを願うばかり。もし不採算部門を切り捨てて経営再建するなら写真フィルムは真っ先に、と心配してしまう。

富士フィルムは時代の流れを読み違えず多角化に成功している。2000年度売上の2割を占めていた写真フィルム事業は2010年度には1%に縮小したそうだ、ふぅ。今富士フィルムがフィルムを製造しているのは半ば義侠心のようなものだろうか。
コダクロームがなくなりスーパープレストがなくなり、そのフィルム独自の世界がなくなってしまったのは寂しい。

ラボテイクにフィルムの現像を受け取りがてら、東京写真美術館の「見えない世界のみつめ方」展へ。http://www.syabi.com/contents/exhibition/index-1452.html
NASAの40年前の写真、ジェミニ宇宙船や、アポロ計画の月着陸船、月面の宇宙飛行士、宇宙から見た地球、などどれも美しく、見入ってしまった。特にモノクロのはっとするくらい美しい画像を見て、当時デジタルカメラはもちろん存在しなかったことに気付く。
不思議なことに写真の現実感がまったくない。ほとんどの人間は宇宙空間に行ったり、月面に降り立ったりしたことはない訳だから、そこがどういう所なのか知らないのだけれど。

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