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2012年2月21日 (火)

この響きを想像して

舞台の上でベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲を弾きながらいろいろなことを思った。

4拍子の曲が、ティンパニが4つ拍を打つことで始まる。どうして音程の変わらない4つの八分音符が強い音楽になるのだろう。本当に不思議。
第一楽章の展開部は全曲を通じて最も好きな場所だ。いい演奏の時は何かかが降りてくるような気がする。カデンツァの後、ソロのヴァイオリンが弾く主題をオーケストラの弦楽器がピチカートで伴奏する所や、弦楽器が下地を作ってそこに木管楽器とソロのヴァイオリンが乗っかる所など、この響きをベートーヴェンは想像していたのだろうか(この頃彼の聴力はどのくらいあったのだろう)。

長大な第一楽章の後、箸休めと言うには素晴らしすぎる緩徐楽章を経てアタッカでロンド形式の終楽章に入る。この書き方はトリプルコンチェルトと全く同じだ。
弱起で始まる美しい第2楽章も、活気あふれるロンドも、その始まる瞬間は胸をつかまれる。

長いヴァイオリン協奏曲、今日の演奏会はあっという間に最後のページだった。

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