« ブラームスの3番 | トップページ | この響きを想像して »

2012年2月20日 (月)

親密な旋律、思い込み、経験

ブラームスの3番、チェロを弾く身にとってまず頭に浮かぶのは、映画音楽としても使われた第3楽章のハ短調の主題だろう。でも今回一番楽しかったのは第2楽章だった。木管楽器の持つ親密な旋律が、花開くように視界が開けるように感じられる時があった。

J-WAVEのGrowing Reed、昨晩は指揮の山田和樹君。話しもおもしろかったし、途中で流されたフルトヴェングラーの指揮する「運命」には驚いた。思い込みをひっくり返されるようだった。聴きなおしたい。現代の指揮者と現代のオーケストラでこういう演奏をするのは難しい、というより無理かもしれない。

5月にエルガーの協奏曲を弾かせてもらうので、そろそろ取り組んでいる。これまでに何度か弾いて、でも最後に弾いたのはオーケストラの仕事が始まる前だった。改めて音を出すとまるで別の曲のようだし、以前いったいどういうつもりで何を感じて弾いたのか。今は初めて弾く曲のように新鮮だ。

残念ながらチェロのソロのレパートリーはとても狭い。僕の経験はたいしたことはない、でもチェロを弾く人間はできればオーケストラと弦楽四重奏の経験を多く積んだ方がいいと思う。それからの方が貴重なレパートリーがどんな曲なのか、ずっとつかみやすい気がする。

明日の都響はベートーヴェンプログラム、まん中にはヴァイオリン協奏曲がある。この曲は全ての協奏曲の中の最高峰の一つだと思う。これ以上ない、と思えるほど充実した音楽を弾けることは幸せだ。竹澤恭子さんのソロは変わらずエネルギッシュで、16型(ファーストヴァイオリン16本の編成)のオーケストラがのまれてしまいそうだった。

リハーサルの後、京橋のアイランドギャラリーへ。田中長徳さんの写真展「屋根裏プラハ」http://islandgallery.jp/4857
プラハの街を撮った写真には多くの要素が写っている。その多さは驚くほどかもしれない。僕も写真を撮りたくなって京橋から八丁堀まで歩いたけれど、街にはほとんどドラマがなかった。それはプラハでなく東京だからなのだろうか、それとも僕の眼が節穴なのだろうか。不思議だ。
プラハにも行ってみたい。

« ブラームスの3番 | トップページ | この響きを想像して »

音楽」カテゴリの記事