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2012年4月28日 (土)

カーテンを開けてみたら

HPACオーケストラのチェロで前回も今回も一緒に弾いているのはシカゴから来ているチャーリーだけ。
チェロの皆で昼を食べながらオーケストラのオーディションの話になった。

弦楽器のオーディションで、その人の音が最初に聞こえるのは調弦だ。それが第一印象となるから、素早く正確にすることが大切と僕は思っている。
ところがなんと、アメリカのオーディションでは事前に調弦を済ませておくことが暗黙の了解になっているそうだ。そして、最初の審査で協奏曲を弾くときの伴奏者は無し、最終審査までカーテンは降りたままだそうだ。日本とはずいぶん違う。

人種の問題があるから単純ではないのだけれど、僕はオーディションはカーテン審査(誰が弾いているか見えない)ではなくオープンでするべきだと思っている。何年あるいは何十年も一緒に弾く同僚を探す作業なのだから、上手に弾ければ何でもいいという訳ではないと思う。
カーテンを開けてみたら逆立ちをして弾いていた、とか、鼻の穴に弓を差し込んで弾いていた、なんてことはあまりありそうにないとしても、でもやたら動き回ったり、反対に電信柱みたいに微動だにしない、ということはありうる。

話を聞いていると、アメリカの、特にメジャーオーケストラに入るのは本当に難しそうだ。

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