14年前の夏
14年前の夏、初めて参加したシエナの講習は2週間ブルネロのクラス、その後メネセスのクラスが2週間あった。
ブルネロのクラスは、最終日グラッパ(しかもブルネロ・ディ・モンタルチーノのグラッパ)を飲んでから、明け方ドメニコ教会下のブランダ泉まで行って全員がずぶぬれになるまで水かけっこをしたくらい、皆親密だった。一方、メネセスのクラスは生徒と先生、生徒同士でも常に一定の距離があって、僕はそのことに戸惑ったのを覚えている。今でもぶきっちょだけれど、昔は本当に人と接するのが下手だった。
あの年、やはりシューマンの協奏曲を習っていて、ブルネロはここでこう弾けと言っていたとかこんな指使いだったとか、どうして君は謝肉祭を知らないんだと言われたこととか、メネセスのクラスの演奏会はキジアナ音楽院の中庭で行われ(通常音楽院内の素晴らしい音響のホールで弾くのだけれど)この協奏曲を弾いたこととか、昨日舞台でその時のことを思い出しながら弾いていた。
今日は一日雨だった。
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