5月29日(火)快晴
5月29日(火)快晴
ヴァンドーム広場手前の教会に入ってから(中はひっそりとして都会のエアポケットのようだった)地下鉄でシテ島に向かう。
ノートルダム大聖堂の塔に昇ろうとしたら10時前ですでに長い列。今日も並ぶことにする。
1時間待ってからすりへった(数百年の人の足の摩擦!)螺旋階段を登ると、パリを見守る有名なキマイラに会える。
上がったら再び狭いスペースで待たされ(かなり高い場所に1時間くらいいた。高所恐怖症気味の僕は手にずっと汗をかいていた。)
大きな鐘をみてから(ごつい木造の構造に支えられている)非常に狭い階段を経てとうとう大聖堂のてっぺんへ。なんとまぁ、待った甲斐はあったというものでしょう。パリの街は白い。
フィレンツェやシエナの街は、上から見ると煉瓦色だったのととても対照的だ。
上からは聖堂に入る人の長蛇の列が見えた。
今日もノートルダム大聖堂の中に入ることは断念してサン・ルイ島へ向かう。その途中、見たことのない楽器から哀しい旋律が流れていて、思わず足を止めた。聞くと、ウクライナの楽器でバンドゥーラというそうだ。右手で旋律、左手でバスを弾き、しかも右手の裏には7つのレバーがあってハープのように半音変化させることができるそうだ。
今回は音楽なしの旅行のはずが、2時間高いところにいてささくれた心に音がしみこんだ。
サン・ルイ島は落ち着いた雰囲気でゆっくり歩くことができた。
それからカルチエ・ラタンに向かう。途中何気なく入った教会ではオルガンとオーボエの練習をしていて、やはり音楽なしではいけないということだろうか。少し道に迷ってからパンテオンへ。
8年前に来た時は入場料はとられなかった記憶があるのだけれど、8.5ユーロ払って中へ。中はひんやりしている。振り子は8年前と同じように動いていて、しかも目盛りをみると時計としてかなり正確な時間を示していた。振り子はいつまででも見ていられそうだった。地下へ。もともとパンテオン自体かなりひんやりしているのだけれど、地下の墓所は心まで冷えるようなただならぬ涼しさだった。
カフェで一休みしてからリュクサンブール公園へ。8年前よりずっと人が多くてびっくりした。木陰では多くの人が昼寝、読書。暑い日向でも皆平気でベンチに座っている。外のがさがさした感じからは考えられないほどゆったりした空間だった。
目撃したことを二つ。確かエコル通りを歩いているとき、やたら前部の壊れた車が駐車してある(パリの車は汚く傷だらけで、一面に落書きがあったり、外れかけたバンパーやミラーがガムテープでとめたりしてある)ので、ヘッドライトが割れても直さないんだな、と思ったら前輪がパンクしていて、車同士の事故の直後だった。
オペラ駅の前で、パトカーと少しの人だかりが見えたら、若者が一人後ろ手に手錠をかけられていた。手錠をかけられている現場は日本では見たことがなかった。
今日は16、372歩。