ぱっと起きて、午前中映画を観に行った。
「最強のふたり」 http://saikyo-2.gaga.ne.jp/
よかった、映画を堪能した。このところアメリカのアクション映画ばかりだったから、フランス映画は新鮮だった。映画づくりの伝統を感じた。春から少しだけかじったフランス語はほとんど聞き取れず残念。
音楽の使い方も上手だった。主人公ドリスの、音楽や美術に対する姿勢が自由でよかった。「芸術とは・・・」「人生とは・・・」なんて深刻にやりすぎると滑稽になるもの。
いい気分転換をして頭の中に少しすき間ができたところで今日も譜読み。藤倉大の「ミラーズ」。
すでに空き時間に何人かで分奏もした。難しい。音が飛びすぎる。昔何かの本で読んだ「鼻からスパゲッティを食べる」というフレーズを思い出した。不可能ではないだろう、しかし・・・。
秋の演奏会シーズンを前に、弦を交換している。下2本をスピロコアのタングステン(ヴォルフラム)にするつもりで買ってあったのだけれど、普通の弦の調子がいいので、この太い弦で新しくした。
録音の仕事をしている時には、タングステンの細い弦だったらもっと反応がいいかも、と思ったりするけれど、出にくい音をどうにか出そうとするところがいいのかもしれない。その労力はきっと無駄ではない。
それに最近のヴォルフラムの値段にびっくりした。レアメタルではある。でも普通のスピロコアの倍以上、3倍くらいだろうか。下の弦は新しいほど多く、高い音に倍音が乗るから、安い弦を頻繁に変えた方がいいのかもしれない。
チェロの低弦に関して、多分スピロコアのシェアは圧倒的だと思う。どこの楽器店でも買えるこの弦の製造を、もしトマスティーク社がやめたら、世界中のチェロの音が変わってしまうのではないだろうか。
こんなことを思ったのも、あの地震の後あるのが当たり前だったもの、例えば電池とか納豆とか、店頭から消えたことをふと思い出したから。
10月1日には仙台でソロや室内楽の演奏会がある。僕が案じたところでどうにもならないのだけれど、台風が近づいてきた。
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