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2012年11月23日 (金)

東京は冷たい雨。長期予報は一転して、今年の冬は寒くなると言っている。

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3日間の休みは終わり、今日からリハビリ開始。
チェロを弾かない日は時間がとてもゆっくり動くことは知っていた。加えて食べ物の嗜好も変わるらしい、無性にコーヒーを飲みたくなったり甘い物を食べたくなったりすることがなくなる。

イッサーリスはハリネズミのようなもじゃもじゃ頭をぶんぶん振り回して弾く印象が強く、よく動く人と思っていた。でも首より下、肩はあまり動いていない。気持ちが高ぶっても体はリラックスしたままのように見える。左手はおそろしくたくましく、右手はあきれるほど自由だ。きっと心はもっと自由なのだと思う。
弾き始める時にかまえる動作がない。弾いていない時も弾いているような心なのだろうか。本番の舞台で心と体がかたくならない何かがありそうだ。

王子ホールでのベートーヴェン全曲演奏会の1日目、1番のソナタが充実していて驚いた。ベートーヴェンのソナタの中で最も演奏されないこの曲は、素晴らしい曲だったのだ。昔ビルスマが桐朋でレクチャーをした時、みんな2番ではなくもっと1番のソナタを弾こう、と言っていたっけ。
3番を弾く時のイッサーリスはお茶目だった。フォルテピアノのロバート・レヴィンが即興で何か始めるとじっと見ている。
2、4、5番のソナタを弾いた2日目はいい意味でラフな演奏で、それがおもしろかった。昨年紀尾井ホールで聴いた時はその完璧さに驚いた、でも今回はこの人でもここは難しいんだな、と思うことがあった。演奏会場も相方の楽器も違うので比べられないけれど、前の楽器の方がはまっていたように思う。
(2011年5月31日の日記をご覧ください http://ichirocello.cocolog-nifty.com/blog/2011/05/post-c3df.html

王子ホールは満席、聴衆の年齢層は高かった。確かに安いチケットではないし、仕事をしている人が平日の夜7時に演奏会場に行くのは易しくないと思う。
20年前、僕がカザルスホールの公演に胸をときめかせて当日売りの学生券に並んだ頃はもっと活気があった気がする。気のせいだろうか。当時カザルスホールの主催公演は8時開演(画期的だった)。20歳だった僕が40歳を過ぎ、若い世代の聴衆はあまり増えず、そのまま年をとった、ということだろうか。

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