チェロケースの修理、マジックテープを交換するついでに内装の布を貼り直そうと、古い接着剤の上に新しく接着剤を塗ったら、古いものも溶け出し新旧のにおいが混じって大変なことになった。くらくらしてしまった。金具も消耗していて、こちらは手に負えないので交換をお願いすることになった。
ケースのあちこちがほつれてくるのはそれだけよく働いている、ということだろうか。うむ、確かによく歩きよく働いている。
録音の仕事でゲーム音楽を、ということが最近いくつかあった。都響の音も有名なゲームで使われている。ゲームの音楽は電子的なものでつくればコストも抑えられるし雰囲気も合うような気もするのに不思議だ。量感やグルーヴ感は生身の人間が弾かないと出せないのだろうか。あるいは、何度も聞くと電子音は疲れてしまうのだろうか。僕はゲームをしないからわからないのだけれど。
一昔前、様々な楽器の音を録音する、という仕事があったらしい。それを基に電子楽器で生楽器の音を出すためだ。そんなことをすると全てコンピュータでできるようになり、自分たちの首を絞めることになりはしないか、というのは杞憂だったらしい。テレビCMでも一時シンセサイザーの音が多かったけれど、また生身の人間が出した音を使っているようだ。
急にあたたかくなって、体がというよりなかなか気持ちがついていけない。一昨日時間が空いた時に上野公園の人を見に歩いてみた。人、人、人。夜11時の経済ニュースの進藤キャスターが取材していたり(この方は食べ物の取材の時、実に美味しそうに食べるので楽しい)、リハーサルを終えた指揮者アンドリュー・リットンも桜の写真を撮っていた。
外国から初めて春の日本にきて、一斉に咲く桜を見たら、びっくりするだろうと思う。
今日の都響は文化会館で夜、プロコフィエフの4番など。花は満開となり、金曜の夜桜見物で上野は大変な人出になりそうだ。
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