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2013年5月 8日 (水)

明日の都響定期はインバルの指揮でブルックナーの9番。
ブルックナーの9番は新日フィルにいた時にアファナシエフの指揮で(強烈な印象だった)、都響に移ってからはデプリーストで弾いたはず。今回こんなに重たい曲だったかと驚いている。例えばよく演奏される4番や7番に比べて、ある部分から別の部分に移る時の、その時どうしてそうした移り方になるのか考え込みたくなる感じがある。素晴らしい箇所がある一方ですんなりいかないところがある、その重さだろうか。それから、時々第1ヴァイオリンや木管楽器にとても技巧的なパッセージが出てくる。

ジュリーニが指揮するウィーンフィルのCDのライナーノーツにブルックナー自身の言葉が紹介されていた。

『私の第9交響曲の3つの楽章が出来ました。最初のふたつの楽章は完全に出来上がったのですが、第3楽章には少し陰影を施す必要があります。私はこの交響曲に随分力を注ぎこみました。自分の齢と病気のことを考えれば、そんなに頑張るべきではなかったかもしれません。演奏は簡単にはやってもらえないでしょう。アダージョは(中略)、私が書いたいちばん美しい緩徐楽章です。私はこれを演奏するたびに、心を深く捉えられます。私がこの曲の完成の前に死ぬようなことがあったら、《テ・デウム》をこの交響曲の第4楽章に使ってほしいと思います。私はすでにそう決心しましたし、そのように準備もしてあります』

果たしてブルックナーの9番は未完なのだけれど、もし終楽章が書かれていたら、その重さを受け止めることはできただろうか、と思う。
演奏会の前半は児玉桃さんのソロでモーツァルトのジュノム。弦楽器の編成が急遽減らされて残念。

この定期が終わると都響は旅が続く。まず福井と大阪へ。こちらの公演の前半は宮田大君のソロでロココ。今日そのリハーサルもあった。昨年よりいっそう伸びやかな音になっていて素晴らしかった。

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