音楽ばかり、というのも体に悪そうなので、昨日はリハーサルの後、国立西洋美術館の「ミケランジェロ展」へ。
最近ものすごい数のおたまじゃくしを見ているから久しぶりに絵でも、と思ったのに、各種あいさつに始まり、作品に関するたくさんの説明など、あふれる文字に辟易してしまった。見に来ている人たちも展示品を見る、というよりその横の説明文を一生懸命読んでいる様子だった。うぅむ、これでいいのだろうか。イタリアには行きたくなったけれど。
今日はみなとみらいホールでマーラーの6番の本番。広いホールで弾くのはいい。いつものリハーサル室で大編成の曲を弾くのは、音が飽和して、ぬり壁とたたかっているような不透明感があった。
大事な場面で、どかん!、とやる木槌は、最初餅つきの杵のように長いものだったのに、いつの間にか打出の小槌のように小ぶりなものに変えられていた。打出の小槌、とは言っても音楽は「悲劇的」、イ短調。
本番の舞台は良い推進力があって楽しかった。第一楽章の最後、テンポを追い込んでいくところで、インバルは飛び跳ねるように振っていた。あの年で、あの大きな体で、大したものと思う。
今朝出かける前にマーラーの7番を少し勉強して、帰宅してからも譜読みの続き(ちょっと眠かった)。今自分は何を弾いているのか、その現在地がわからなくなりそうだ。
久しぶりにアルペジョーネを小さい音で弾いた。
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