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2013年12月16日 (月)

心は世界を

ちょうど7時のニュースが終わるあたりでテレビのチャンネルを回すと、たいていどこかの局で旅番組を放送していて、つい見てしまう。今晩はブルガリアのソフィアからの鉄道の旅だった。
http://www.bs-tbs.co.jp/tetsudou/contents/053.html
ブルガリアといえばヨーグルトくらいしか知らなかったけれど、人々は素朴で、市場に並ぶ野菜は丸々と大きく、共産党政権当時から使われている列車はかなりくたびれていて、実に魅力的だった。もし出かけたらどんな世界が広がり、どんな写真が撮れるだろう、とうっとり考えた。

言葉のわからない土地を旅する時、視界に入ってくる意味のとれない文字が、さらに異国に来ている気持ちを高めるのではないだろうか。今年、日本への外国人観光客が増えている。彼らにとって、様々な文字のあふれる街はどう見えるだろう。
昔イタリアはシエナの講習に行っていた時、ミラノから来たマルコやトリノから来たウンベルトと日本語について話したことがある。日本語にはひらがな、かたかな、漢字の3種類の文字があって、ひらがなが50文字、かたかなも50、と言ったら、漢字も50だろ?と聞かれてしまった。数千あるよ、と答えたら、信じられない、と言っていたっけ。
また別の時、僕が読んでいた文庫本をのぞいたヴィット―リオ(彼はフィレンツェから)が、こんなたくさんの文字がある本を読むお前はいったいどうなっているのだ?、という顔をしたことも思い出した。

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旅番組が増えたのは衛星放送のチャンネルが増えたためだと思う。テレビの前でごろごろしていても、心は世界を駆け巡れていい。加えて、もし世界の職人技を紹介する番組があったら欠かさず見るのに。僕は職人の手仕事を見るのが好き、楽器の修理なんてずっと見ていられそうだ。子供の頃、蒔絵や金箔といった伝統工芸の技を取り上げた番組があって、よく見ていた。日本の町工場のすご腕職人とか、大工とか、様々な楽器職人とか、世界に範囲を広げたら大変なことになると思う。どこかの放送局がやってくれないかなぁ。

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