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2013年12月20日 (金)

「まだ心のやわらかな子供のうちに」

昨日の演奏会、イルディコ・コムロシさんの舞台衣装は鮮やかな色彩で、熱帯の鳥や蝶のようだった。
最近読み終えた栗田昌裕著「謎の蝶 アサギマダラはなぜ海を渡るのか?」を思い出した。アゲハチョウほどの大きさの蝶が時として千キロ二千キロを移動するそうだ。本州で見かけた蝶が、実は奄美大島から飛んで来ていたり、あるいは小笠原の父島で視界の片隅に入っていた蝶が本州から、ということらしい。世界には見えているようで見えていないことがたくさんある。

日経夕刊の連載「こころの玉手箱」、今週は作家、北村薫さん。昨日の記事は、小学一年生の時、授業で絵を描いて

『前述の通り、わたしは幼稚園に行かなかった。人前でほめられたことがなかった。生まれて初めての経験だった。身の浮き上がるような幸福感に包まれた。
「これは、五年生ぐらいが描く絵だ」
 という言葉を、今でもはっきり覚えている。子供にとって、先生は神様のようなものだ。神様に認められたのだ。教室が、何倍も明るく感じられた。
 ほめられてうれしい ― という意味であの時ほどの経験は、その後、ない。大人になって、どんな賞をもらってもない。そういう、特別な経験だった。
 まだ心のやわらかな子供のうちに手放しでほめられるのは、一生の宝になる。
 もし身近な子に、そう出来る機会があったら、逃さないでほしい、と思う。』

Jiyugaoka2

さぁ、今日はサントリーホールで本番。

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