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2014年1月16日 (木)

「失敗しても」

現在公開中の映画「鉄くず拾いの物語」、
http://www.bitters.co.jp/tetsukuzu/
ダニス・タノヴィッチ監督の記事が昨日1月15日の日経夕刊に掲載された。その中から

『脚本はない。ナジフに話を聞いて、その通りに撮った。病院の一部以外はすべて現実の場所だ。登場人物も医者を除けばすべて現実の人物だ。
 ナジフの話から鍵となる場面はわかった。長年やってきたスタッフなので、言葉にせずとも互いに理解できた。
 私は戦場で映像を学んだ。だからこういう撮影の仕方は楽しかった。大作映画の監督は将軍のようだが、スタッフの少ない撮影現場の監督は軍曹のようだ。みなと一緒にアクションの中に身を置ける。』

『大予算で撮るより、低予算で作った方が実験的で創造的になれる。そんな勢いがあった。プロデューサーは「あなたは狂ったか」と言った。確かに映画作家には狂った部分がある。「この物語は語る価値がある」と周囲の人に信じさせ、巻き込むのだから。
 それも戦争中と同じで、本能に導かれた。失敗しても繰り返さなければよい。映画は理性で作れない。自分にとっては自然な映画作りだ。
 私はボスニアの映画作家だ。千人の兵が戦うような大作でなくとも、豊かにドラマを語れる手法はきっとある。』

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