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2014年3月17日 (月)

不意にあたたかさが

昨日、みなとみらいホールでマーラーの9番を弾きながら、なんて牧歌的なんだろうと思った。本来もっと重い主題で受け止められる曲かもしれない。でも不意にあたたかさが現れ、はっとする。
マーラーの交響曲は5番と6番の間に大きな溝があり、6番から急に難しい人になる。僕にとってそれは7番も同じ。8番も入りにくい。9番はかなり込み入った書き方をしているから全体像が見えにくいけれど、6,7,8番とは違う流れの中にあるような気がする。

帰宅してから映画「RUSH」へ。http://rush.gaga.ne.jp/main.html
1970年代の様子、ファッション、車、煙草、カメラ、日用品、そしてF1マシン(タイレルの6輪も出てくる)まで見事に再現されていた。音や音楽の使い方も上手。これは実話に基づいているのか。確かに事実は小説より奇なり、と言う。
日曜日のレイトショー、映画館はがらがらで貸し切りのようだった。

先日観た問題作、というのは「パラダイス3部作 愛/神/希望」。
おそらく一般的に言って映画というものは、美しく格好いいヒーロー、ヒロインが活躍し、感動的で、奇跡的で、信じられないような話で、憧れがあり、大どんでん返しがあり、ハッピーエンドという予定調和があり、・・・・・、そういうものだろうと思う。
でも「パラダイス」は違う。タイトルからすでに強烈な反語だし、どうしようもないありのままの人間を容赦なく赤裸々に描く。その描き方があまりに徹底しているので、人によっては気分が悪くなるかもしれない。でも画面や音の使い方は見事。映画館を出る時に胸がいっぱいになっていたり、生きる活力に満ちていたり、そういう映画ではない。ここまで描くとは。

さて、今日はサントリーホールでマーラーの9番。

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