手のひらの中に
シューベルトのD960のソナタの楽譜を求めに出かけた。銀座のヤマハでピアノ・ソナタの楽譜を買うのはちょっと気恥ずかしかった。
ただ聴くのと、楽譜を見ながらとは全く違う。チャーミングなモチーフは少しだけ変化して、もし制約がなければどこまでも転調が続いていきそうだ。もし流暢にピアノが弾けたなら、こんな曲は時間を忘れていつまでもさらっていそうだ。まるで手のひらの中に宝物があるような感じだろうか。
「冬の旅」やこの美しいソナタを書いてほどなく、シューベルトは短い生涯を終えた。そのことを思うと胸がいっぱいになる。
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