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2014年5月20日 (火)

『理想的な』

もちろんアルペジョーネ・ソナタの録音はいくつも持っていて、ペレーニのチェロ、シフのピアノによる演奏は好きなものの一つ。ビルスマが5弦の小さいチェロ、インマゼールがフォルテピアノというものもあるし(冒頭のラは開放弦で弾いているのかもしれない)、学生時代よく聴いたのはマイスキーとアルゲリッチのCD。(アルペジョーネとバッハの6番はコンクールの課題曲の定番で、だから僕はこれらの曲を長いこと避けてきた、ということはある)

久しぶりに出してきて改めて素晴らしいと感じているのは、レナード・ローズがレオニード・ハンブロのピアノと弾いている録音。CDのジャケットにはヨー・ヨー・マの言葉がある。

『レナード・ローズは偉大な師でした。もし理想的なチェロの音があるとしたら、彼はそれを持っていました。(Leonard Rose was my great mentor... I think if there is an ideal sound for cello, he had it...)』

1953年の録音は、現在のもののように響きが多くてふわっとした音ではないけれど、充実した、まさにチェロらしい太い音が聴こえてくる。昔レーザーディスクで出ていたグレン・グールドの全集の中には、ローズがグールドと弾く素晴らしいベートーヴェンの3番があった。素晴らしい演奏なのに、CDやDVDにはなっていないかもしれない。
自分の演奏を録音して聴いた後には、彼の音はなおいっそう身にしみる。

夜は、来月演奏会を控えている大学オーケストラの練習へ。序曲「1812年」、冒頭のチェロを聴き、彼ら彼女たちのひたむきさに胸がいっぱいになった。技術に関係なく伝わってくるものは確かにある。

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