今日この場に
昨日は立川市民会館で本番、フコク生命のチャリティーコンサート。大きなホールでバッハの無伴奏を弾くのは緊張したけれど、久しぶりのソロは楽しかった。
今日は同じメンバー(ピアノ:竹村浄子さん、ソプラノ:沢崎恵美さん)で立川ろう学校へ。校舎に入って、音に対する配慮に驚いた。扉の遮音性が高かったり、椅子の足にテニスボールがはめてあったり。聴覚を様々な方法で補っている子供たちもいて、例えば、椅子を引きずる音は不快に聞こえるかもしれない、とのことだった。
以前、兵庫県豊岡市のろう学校を訪問したことはある。今回も不安を抱えながら子供たちと対面したのだけれど、そんな心配は不要だった。生き生きと、身を乗り出すようにして音楽を聴く彼ら彼女たちを見て、泣きそうだった。今日この場にいたことだけで、僕はしばらく生きていけそうな気がした。
竹村さん沢崎さん、フコク生命の高井さんをはじめとするスタッフの経験の積み重ねも、パイオニアの体感音響システム(マイクの拾った音に反応して座面などが振動する)も見事だった。忘れられないアウトリーチになった。
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