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2014年5月16日 (金)

太陽の光が降り注ぐ海に

今日は休み。(一昨日の演奏会ではチャイコフスキーの奇想的小品も弾いた。老化防止の意味もあったし、昨年この曲の残念な演奏をしたので再挑戦の意味もあって、けっこう頑張った。結果ちょっと疲れがたまった。やれやれ。)

鎌倉の光明寺へ。何度来てもやっぱりここは好きだ。材木座には気持ちの良い風が吹き抜け、風が新緑の木々を揺らす音が聞こえ、しかも境内の猫たちのご機嫌は大変うるわしかった。もし光明寺の近くに住めたなら、とうっとり考える、休日の朝は山の音を聞きながら目覚め、本を読み、ちょっとさらい、夕方には必ず材木座海岸を散歩しよう。

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材木座海岸へ。太陽の光が降り注ぐ海に行きたいとずっと思っていた。一年のうちにそう何日もなさそうな気持ちよさだった。波打ち際にきらきら光るものを探しながら歩いた。途中、これまで3回シャッターを修理したカメラがまた突然動かなくなり、「4回目は勘弁して・・・」と思ったけれど、幸い電池切れがその理由だった。稲村ケ崎まで足を伸ばしてから帰宅。

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行き帰りの電車で読み終えたのがロバート・キャパ著「ちょっとピンぼけ」。こんな素晴らしい本をどうして今まで読まなかったのだろう。どんなに状況が厳しくなってもユーモアと機転で切り抜ける、人間味あふれるキャパに魅了された。従軍した連合軍がナポリを目前にした時の文章から。

『平原は水曜日の午後の墓地より静かだった。私は、葡萄畑のあいだに点在する数百の農家をはっきりと見わけることができ、そして同時に向うからも、私のことがはっきり見てとれるのを感じた。あらゆる家の窓がまっすぐ私の眼に入った。私は小藪のなかにできるだけ低く身をちぢめ、背筋に寒気を覚えながら、この美しい眺めを憎んだ。私が今眺めたいのはシャスター要塞の汚れた城壁だし、しかもそれの内側を見たいのだ。ここでは、私は敵味方二つの線の中間の冷たい地上に、せんべいのように平たく匍いつくばって、腹の方を大切にするか、背中を大切にするかの二つに一つしか手がなかった。』

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