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2014年8月13日 (水)

耳元で

中学高校生の頃の宝物はウォークマンだった。高校の一時期はブラームスの2番のピアノ協奏曲の入ったカセットテープばかり聴いていた気がする。
あの頃、様々な機能が次々と実現されていって、カタログを見るだけで楽しかった。録音機能、ラジオ、防水、安定したテープの走行を謳った高音質機、Wカセット、リモコン、カセットケースサイズへの小型化(衝撃的だった)、ワイヤレスのリモコン・イヤホン、・・・。

時代は変わり、僕もiPodを使うようになった。iPodの使い勝手は革命的だったと思う。でも音は圧縮して取り込むし、結局仕事で必要なものを時々聴くくらいだった。
それが先日、ソニーからCDを上回る音質の規格に対応したウォークマンが出ていることを知り、手に入れた(Fシリーズ)。そしてそのハイレゾと言われる音源もダウンロードした。オイストラフの弾くベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲、指揮はクリュイタンス。

悠然としてスケールの大きな演奏は言うまでもない。もともとの録音もいいのだと思う。様々な種類の弓使いはもちろん、弓の毛が弦にいい条件で接している時の、鼓膜を直接こすられるような、音にならない音が聴こえてくるし、左手の指が指板に落ちる時の音も、とても音楽的なシフトの具合も、耳元で弾いてもらっているようにわかる。これを聴いて、僕のチェロの弾き方も変わらない訳にはいかない。
それにしてもいったい、アナログのマスターテープにはどれだけの音が入っているのだろうか、と思う。素晴らしいアナログレコードのシステムがあったら、どんな音を聴けるのだろうか。

本体を揺らすと音もふらふら揺れ、単三乾電池の減りを気にしながら使ったカセットテープのウォークマンの時代は、遠くなったなぁ。

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