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2014年9月21日 (日)

天高く

東京は今日から乾いた空気に入れ替わった。天高く馬肥ゆる秋。

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僕のウォークマンにはロックの他に、昔から聴いてきたクラシックのアルバムもいくつも入っている。先日、出先で時間が空いた時、コーヒーを飲みながら本当に久しぶりにモーツァルトのヴァイオリン・ソナタを聴いた。グリュミオーとハスキルの弾くホ短調のソナタ。その第2楽章も短調で書かれていて、短調の主部から長調の中間部に移る時、そしてもう一度短調の主部に戻る時のたたずまいが素晴らしく、深く心動かされた。聴きながら、クララ・ハスキルについて師のアルフレッド・コルトーが、クララは孤独な時こそ力が発揮できる、と言って彼女の演奏会に出かけなかったことを思い出した。

このところ、新日フィルの人たちと仕事で一緒になる機会が時々ある。辞めて以来初めてお会いする人もいる。多くの人たちに写真のことを言われてちょっと嬉しい。あの頃写真ばかり撮って、自分でプリントして、写っている人には差し上げるようにしていた。写真は時間がたつと意味のあるものになっていくのかもしれない、と思う。

夏の湿度がなくなり、楽器が自然に鳴るようになってきた。

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