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2014年10月 9日 (木)

『ひとりぼっちで入りこんでいくような』

 

今読んでいるのは村上春樹著「遠い太鼓」。ちょうど「ノルウェイの森」が書かれていた頃の日記のような文章が集められている。なるほど、と思うところがいくつもあり、創作の秘密が明かされているような気がする。もう一つ、思わず笑ってしまう箇所も多い。村上さんにこんな本があることは知らなかった。少し前の日経新聞でWBS(テレビ東京の経済ニュース)キャスターの大江さんが紹介していた。

「遠い太鼓」の中から、

『長い小説を書くというのは、僕にとっては非常に特殊な行為であると言っていいと思う。どのような意味あいにおいても、それを日常的な行為と呼ぶことはできない。それは、たとえて言うならば、深い森の中にひとりぼっちで入りこんでいくようなものだ。地図も持たず、磁石もなく、食料さえ持たずに。樹木は壁のごとく密生し、巨大な枝が重なりあって空を被い隠す。そこにどのような動物が生息しているかも僕にはわからない。
 だから長い小説を書いているとき、僕はいつも頭のどこかで死について考えている。』

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