何かが色濃く
デジタルカメラはとにかく便利で、画像編集も思いのまま、この日記へのアップロードも簡単・・・。でも、だんだん満たされなくなってフィルムカメラに戻る、いつもそんなことを繰り返している。
先日出かけて素晴らしかったのは富士フィルムスクエアで開かれていた「大判フィルムで魅せる、スティルライフ」展。http://fujifilmsquare.jp/photosalon/tokyo/minigallery/14101703.html
8×10(六切りの大きさ)サイズのフィルムで撮られた静物の数々。会場には密着によるプリントと、ポジフィルムの現物が置かれ、ライトボックス上のオリジナルフィルムをルーペで見ると、はっとするような強さがあった。
先月末出かけたのは六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開かれている「活動のデザイン」展。http://www.2121designsight.jp/m/program/fab_mind/
実は行ったことがなく、ミッドタウンのインフォメーションで「あの、でざいんにじゅういち・・・は?」と尋ねたら「トゥーワントゥーワンデザインサイトですね、・・・」と言われた。なるほどそうやって読むのか。ミッドタウンにこんなところがあるなんて知らなかった。
今日はチューリヒ美術館展へ。http://zurich2014-15.jp/
展示数は決して多くなく、様々な作家を広く見渡すような印象を受けた。久しぶりに見たシャガールの絵は好きだったし、初めて見るエルンスト・バルラハという作家の木彫には強さがあり、クレーの、知らない作風の画も何点もあり、楽しかった。
僕にとって圧巻だったのは、最後のセクションにあったジャコメッティの作品群。「矢内原伊作の肖像」は、パリのアトリエでポーズをとる矢内原を前に苦闘し伸吟するジャコメッティの息づかいが聞こえてくるよう、極端なほどデフォルメされた彫刻からは、彼が求めた、あるいは求めようとした何かが色濃く立ち昇ってくるようだった。彫刻は四方から見ることができ、アングルが変わる度に違うものが見えるようだった。
今晩久しぶりにブラームスの、イ長調のピアノ四重奏を聴いた。秋になったなぁ。
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