初めて出会う人のように
CDプレーヤーが戻ってきていろいろなCDを聴きなおした。そんな中で本当に久しぶりにベートーヴェンを聴いている。(最近クラシックをあまり聴かなくなっていたもの) 職業音楽家としてこんなことを言うのは恥ずかしいのだけれど、ベートーヴェンとはどんな音楽ですか?と尋ねられたら、僕としては何とも答えようがない。いったいどんな音楽だろう?曲ごとに見事に異なり、つかもうとしても逃げていく。
ピアノソナタを聴いている。ヴァイオリンソナタは初期に寄り過ぎているし、チェロソナタは5曲しかない、そして交響曲は仕事に密着し過ぎだ。初期から中期、後期まで聴くなら弦楽四重奏かピアノ作品だと思う。
一人の作曲家としては最も多くのCDを持っている、でも初めて出会う人のように聴いている。こうしてたくさん聴いて、何かがわかるようなことはないかもしれない。ただ、あなたはまことに偉大でありました、と僕は頭を下げるばかりだ。
先日放送されたNHKBSの番組「世界入りにくい居酒屋」はリヨン。 http://www.nhk.or.jp/nikui/12_lyon/index.html
実に楽しかった。食事を準備し提供すること、それを食べること、これ以上に大切なことはあるだろうか。
2月1日横浜イギリス館での公演、まだ席に余裕があるそうです。よろしければどうぞいらして下さい。バッハの無伴奏から少しと、フォーレ、ドビュッシーなども劇中で、断片的ですが、弾きます。
http://ichirocello.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/21-0f7e.html