「ただほれぼれと」
お盆だったからという訳ではなく、特に信仰を持っている訳でもないのだけれど、先週図書館で歎異抄に関する本を何冊か借りて読んだ。
すいぶん前、岩波文庫から出ている歎異抄を読んだ時、何が書いてあるのか皆目見当もつかなかった。今は先人たちの深さ、大きさに頭を垂れるはかりだ。その中から
「すべてよろづのことにつけて、往生には、かしこきおもひを具せずして、ただほれぼれと弥陀の御恩の深重なること、つねにおもひいだしまいらすべし。しかれば念仏もまうされさふらふ。これ自然なり。わがはからはざるを、自然とまうすなり。これすなわち他力にてまします。」