« BOOKMARK 01 | トップページ | 強い力や即興性を »

2015年10月21日 (水)


「BOOKMARK 01」で紹介されていて、やはりひきこまれ、あっという間に読んでしまったのが、トレヴェニアン著「パールストリートのクレイジー女たち」。今はうまく感想を書くことができないのだけれど。その本文から。

「僕はずっと言葉に魅了されてきた。意味や感情や態度を包括する音の集合体、琥珀に閉じ込められた原始的な虫たちにも似た言葉というもの。あの英文法の本と、特進クラスでの英語の授業が、言葉のたのしみを言語への興味に発展させてくれた。英語という言葉の構造、文体、単語と単語をつなぐ文法的機能、そして、火打ち石と火打ち金のように、互いにぶつかり合って意味の火花を散らす統語論の成り立ち。」

「挽きたてのコーヒーはすばらしい香りがするので、つい目をとじて深く息を吸い込んでしまう。三種類のうち、いちばん高価なコーヒーは"ボカ"で、そのアフリカ風の名前にふさわしく黒い袋に入っていた。中くらいの値段のコーヒーは"レッド・ドット"で、赤い水玉模様のついた黄色い袋に入っていた。僕たちがいつも買うのはいちばん安い"エイト・オクロック"で、赤い袋に入っていた。僕は"ボカ"はその香りとおなじくらい味もすばらしいのだろうかと考えたものだった。しかし、香りとおなじくらい味のいいコーヒーなど存在しない。予想と現実のギャップのいい例だ。」

「子供のころには戻れない、というのはおそらくほんとうなのだろう。すべての瞬間は時の流れのなかに一度だけ存在し、過ぎ去っていく。取り戻そうとして手をのばしても、つかめるのは埃だけだ。」

Shimauma_2


« BOOKMARK 01 | トップページ | 強い力や即興性を »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

  • (2017.03.27)
  • (2017.03.22)
  • (2017.03.18)
  • (2017.03.17)
  • (2017.03.12)