11月15日アムステルダム。
昨晩から風が強く吹き始め、ホテルの窓がごうごう鳴っていた。朝食後中央駅へ。旧市街に出るつもりが、歩くのもままならない暴風雨に、駅構内の散歩に切り替える。ヨーロッパの中央駅は好きだ。停まっているどれかの列車に乗って知らないところに行きたくなる。
小降りになってから街へ。運河沿いを歩くと、傾いた建物が、しかも傾き具合の異なる同士が身を寄せあっていて、何がまっすぐかわからなくなりそうだった。
さらに歩いて美術館のエリアに。日曜日、ゴッホ美術館には長い行列ができている。隣の近代美術館へ。こちらの人たちがどのように現代美術やデザインに接しているか、見えるようでおもしろかった。
僕はマレーヴィチの作品群と、シャガールの大きな絵が好きだった。日本ではまとまってマレーヴィチを見る機会があまりない。
夕方、ストックホルムから陸送された楽器が到着し、少しさらう。
11月16日アムステルダム。
部屋でゆっくりしてからコンセルトヘボウへ。覚えていたより小さく、白い部分が少ない。なんと記憶のあてにならないことか。動線は階段ばかりて使いやすいとは言えないし、客席床にはピンポン玉より小さな鼠が走り回っていた。
舞台は1階客席よりはるかに高く、舞台後方にはすぐ客席が続いている。昔そのあたりでブロムシュテット指揮のコンセルトヘボウを聴いた。確かベートーヴェンの英雄だったと思う。包まれるような音響を記憶している。照明は、東京のコンサートホールのように白く明るくはない。暖かい色みで、演奏者の顔には少し影ができる。なかなか劇的な印象だ。
20時15分開演。まず追悼でバッハのアリアを演奏した。パリの人たちと、知人のことを思いながら弾いた。
コンセルトヘボウは、なんと言ったらよいのか、大人の音のするホールだ。日本にはないかもしれない。今日もメインはチャイコフスキーの4番。だんだんこの曲が好きになってきた。
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