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2016年1月23日 (土)

弦を伸ばす 1

ガット弦を使う時の問題は、湿度・温度の影響で音程が変わりやすいことに加えてもう一つ、初期伸びが大きく、馴染むまでに時間がかかることだと思う。

子供の頃、楽器店でヴァイオリン用の弦伸ばし器を見た。金属の棒の一方の端にに4本の弦をかけておく部品があり、他方にはギターに使うような糸巻きがついていた。当時もちろんガットなんて使ったことがなかったし、この面倒なものは一体何?大人は不思議なことをする、と思っただけだった。
先日ふと、その弦伸ばし器のことを思い出した。あれにはもしかして馴染むまでの時間を短縮するだけでなく、他にも働きがあるのでは、と思い至った。

弦を楽器に張ると糸巻きから上駒まで、上駒から駒まで、駒から尾止めまで、の3つの部分に大きく分かれる。そして上駒から駒までの部分には演奏上の様々な負荷がかかるし、上駒や駒の真上の弦にも複雑な力がかかるはず。だから伸びていない新品の弦を楽器に張ると、弦はそれぞれの部分で異なった力を受けて伸びていくことになる。
ではもし、弦伸ばし器で全体を一定に伸ばしておいてから楽器に張るとどうなるのだろう? (続く)

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