2月16日の日経新聞夕刊に掲載されたBASFジャパン、ヨルグ・クリスチャン・シュテックさんの記事から。
「皆なんて自信に満ちあふれているんだ ― 。バブル景気に沸いた日本を26歳で初めて訪れた記憶はいまも鮮烈に残っている。学生時代、研究旅行で外国を視察する決まりがあった。
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特に印象深いのが日本人の自信だ。戦後になし遂げた経済発展への誇りを感じた。それから約20年。独BASFで日本法人赴任の辞令を受け取ったときは「あの日本」で働けるという夢がかない、心が躍った。
ところがどうもおかしい。会議に出ても日本人は静か。寡黙な文化は分かるが、いろんな場面で出会う日本人はあの頃に比べるとすっかり自信を無くしてしまったようにみえた。特に若い人たちだ。優れた教育や成熟した文化など、この国が誇れるものはたくさんある。あの頃の自信を取り戻すため、微力ながら自分も力を尽くしたい。」