昨日がファビオ・ルイージが指揮するマーラー9番、2回目の本番。本当になんという曲だったのだろう。あまり経験しない、ずっしりとした重さを感じていた。でも演奏会が終わった今、当分この曲を弾かないことをさみしく思う。
本番の舞台ではいつも、気が付くと終楽章の入り口にいた。それまでにずいぶんたくさんの難しいことを、おそらく一時間は弾いたはずなのに、その時間は飛び越えて終楽章の入り口にいる。
そしてやはりこの曲は終楽章なのだな、と思う。あんなに素晴らしい冒頭のヴァイオリンを聴ける機会はそうない。後半、多くの楽器と一緒に旋律を弾くとき、あたたかい光に包まれる。その時、あぁこの曲はこの人の最後の・・・、と胸がいっぱいになる。(その感じはブルックナーのやはり9番の終楽章で感じるものと同じだった)
ニ長調で始まる第一楽章は霊感にあふれ、提示部も再現部も比類ない美しさだ。その音楽は様々な道をたどり、変ニ長調で終わる。人間の創造の可能性と、素晴らしい演奏家たちの可能性に触れた一週間だった。

今日は少し譜読みをしてから大糸線に乗った。毎年のように出かける中綱湖、木崎湖へ。草の匂い、鏡のようにないだ湖面に映る山、その湖面に魚たちの波紋が広がる。張った気持ちが溶けていくようだった。
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