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2017年11月14日 (火)

日経新聞連載、「読書日記」は10月19日からヴァイオリンの庄司紗矢香さん。当日の記事は池澤夏樹さんの小説「スティル・ライフ」に関してだった。ちょうどその頃僕も「スティル・ライフ」を読んだばかりだった。庄司さんの文章から、

『・・・山の写真を撮るのが趣味の男性が、大きく広げたシーツにプロジェクターで次々と写真を映し出し、主人公に見せるシーンがある。
 「ただの山の写真だ。だから見方にちょっとこつがある。」と男性はささやく。「なるべくものを考えない。意味を追ってはいけない」
 すごくわかる気がした。なんだか、演奏するときの心境に似ている。演奏会に向けて音楽家は何百時間も練習を重ねる。作品の歴史はもちろん、ありとあらゆることを勉強し尽くす。そのうえで実際に観客の前に立ったら、一旦、リセットする。なぜなら、音楽はすべて意味を説明できるものではないから。説明できないものを表現するところに神髄がある。本番でどこまで無心になれるかが勝負なのだ。』

11月9日の記事から、
『じつは演奏を「仕事」だと思ったことがない。誤解をおそれずに言えば「趣味」のひとつ。もちろん打ち込んできた時間はほかの趣味に比べて圧倒的に多いが、あくまで楽しんで弾いている。』

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